この記事では、ADHDの人の時間感覚について解説します。
時間はすべての人に、同じように分配されているもの。
ただ、感覚は人によって違います。
ADHDの人には安定しない時間感覚があります。
時間通りに動けない理由とは?対策方法とは?
是非紹介する方法を毎日の生活に取り入れてください。
今よりも楽な毎日が待ってますよ!
この記事を書いている人
目次
【結論】ADHDの人の時間感覚が安定しないことが分かっています
ADHDの人は、時間の感覚が状況によって違って感じます。
早いと感じたり、遅いと感じたり。
それって普通の感覚?
ADHDの人は特に時間感覚にずれが出てきます。
ADHDの人は、ふつうの人よりも時間を遅く感じます
ADHDの人の感覚は遅く感じやすくなります。
認知神経科学者カチャ・ルビアの研究によると、ADHDの子どもの時間感覚は、定型発達の子よりも時間がゆっくり過ぎていると感じやすいようです。
つまり、本来の10秒は、ADHDの子には7秒ぐらいだと感じられてしまいます。
この弊害は、学校の授業などで出てきます。
ADHDの人が授業中に落ち着かなくなるのは、「つまらない時間が長く感じるから。」。
50分の授業も、感覚的には70分ぐらい。
ただでさえ、報酬欲求の強いADHDの人。
ただ座っている時間は苦痛でしかありません。
ADHDの人は、過集中すると時間がマッハで過ぎる
いつも時間が長くなるわけではありません。
ADHDの特性である過集中になると、時間はびっくりするぐらい早く感じます。
・スマホを見ていたらあっという間に3時間
・電車で本を読んでいたら、目的地を通り越してしまった
・寝よう寝ようと思っても、気づいたら夜中の2時
定型発達の人も、「楽しいことは早く過ぎ、つまらない時間は長い」と感じます。
ただ、ADHDの特性である、不注意による退屈さと、過集中により没頭することで、余計に時間感覚がバラバラになりやすいのです。
ADHDの人が時間感覚を持てないことで困る場面が多すぎ
・予定の時間に間に合わない
・夜更かしをしてしまう
・課題を先送りしてしまう
・やらなければいけないことが出来ない
・いつも焦っている
時間感覚が上手につかめないと、日常生活では困りやすいでしょう。
子どもの時は許されるような時間の約束。
毎回遅刻をしていたら、相手からの信用も失ってしまいます。
必要な書類の提出が出来なければ、怒られてしまうでしょう。
周りから注意をされてばかりだと、自信だってなくなります。
気持ちが凹むし、逆にいつもそわそわしてしまうことだって出てきます。
ADHDの人の中には、失敗続きに悩み、メンタルを崩してしまいうつ病などの病気になってしまう人もいます。
時間感覚が持てないことで、ツラい時間が増えてきてしまうのは、とても残念ですよね。
ADHDの人が時間通りに動けない時の3つの対策を紹介
ADHDの人が時間通りに動く対策①:タスクの必要時間を把握する
ADHDの人が時間通りに動く対策②:時計はアナログがベスト
ADHDの人が時間通りに動く対策③:毎日をルーティン化する
時間通りに動きやすくする3つの方法を紹介します。
ADHDの人が時間通りに動く対策①:タスクの必要時間を把握する
ADHDの人は、時間の感覚がずれやすい障害です。
10分ぐらいで終わる書類が、結局30分かかるなんてザラ。
自分のイメージしているものと、現実のギャップが生まれます。
現実的に目の前のことがどれぐらいかかるのかを知るのが大切。
ひとつの方法として、毎日の作業時間を計るのが良いですね。
①1時間で出来るタスクを書き出す。
②それぞれに必要な時間を書いてみる
③実際にかかった時間を計り、記入する
④イメージと現実のギャップを確認修正
頭の中のイメージを、現実に落とし込む作業です。
作業時間が分かってくれば、達成可能な計画表が作れるようになりますしね。
ADHDの人が時間通りに動く対策②:時計はアナログとアラーム
時計は、デジタルよりアナログをおススメします。
アナログは、残りの時間が視覚的に分かりやすくなります。
ADHDの人は残りの時間を逆算して考えることが苦手。
視覚的に残り時間を分かりやすくする対策は必須です。
アラームを使うことで、時間の経過に気づきやすくなります。
気づいたらこんな時間!ってびっくりしない為。
アラームがなった時に、切り替えられるようにしましょう。
また、リマインドを何個も付けると、逆に効果が悪くなります(まだ大丈夫という安心感)。
リマインドの数には注意が必要ですね。
ADHDの人が時間通りに動く対策③:毎日をルーティン化する
ADHDの人は、毎日の生活を同じ流れに決めてしまうのが良いでしょう。
メリットとして、
・身体が覚えてしまい、頭で考えないようにする
・目の前の欲求に引っ張られにくくなる
・ある程度時間が読みやすくなる
・気分の波に影響されにくい
・時間が短くしやすい
時間通りに動けない理由は、目の前の欲求に引っ張られたりしてしまうのです。
「水回りの掃除を少ししておこう。」など考えて始めます。
気づいたらちょっとした掃除が本格的に。
気づいたら本来の時間に完全遅刻。ガーン…
本来なら残り時間を見ながら、出来る出来ない(やるならここまで)など頭で考えらえる人が多いでしょう。
しかし、ADHDの人は時間の逆算が苦手。
ついあれこれやりたくなっちゃうんです。
時間に余裕がありすぎるのも逆に問題となります。
起床してから職場(学校)に行くまでの流れを決めてしまい、淡々と進められるようにしましょう。
【まとめ】ADHDの時間感覚と、動けない人への対策方法
・ADHDの人は、時間の感覚が安定しないことがある ・時間感覚が持てないことで、日常生活に支障をきたす ・時間通りに動くための方法として、 ✔タスクごとに時間を把握する ✔時計はアナログとアラーム ✔毎日をルーティン化する
ADHDの人が、時間管理の苦手さを受け入れ、日常生活を工夫していくことは大切です。
周りにいる人たちのサポートも得られれば、百人力。
試せそうなことを今日から始めてみませんか?