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ADHDの子がぼーっとするのはなぜ?理由と5つの対策を臨床心理士が徹底解説!

ADHD ぼーっとする 子ども 対策

この記事では、ぼーっとしているADHDの子への対策についてお伝えします。

ADHDと言っても、タイプは様々です。

多動の子もいれば、ぜんぜん集中が続かない子もいます。

ぼーっとしているADHDの子は話を聞けず周りのペースに乗れない場合も多いでしょう。

ここでは、なぜADHDの子がぼーっとしてしまうのかの理由と、5つの対応策を紹介します。

ADHDのお子さんへの関わりに困っている親御さんは、是非最後までチェックしてくださいね。

 

この記事を書いている人

臨床心理士。現在メンタルクリニック及びカウンセリングルーム室長として勤務。スクールカウンセラーや児童福祉施設にてサポート経験あり。年間1200件以上のカウンセリングでは、発達障害者の支援には定評あり。プライベートではADHDの息子の子育てに日々奮闘中!

 

【まず確認】ADHDの子がぼーっとしている3つの理由

ADHDの子がぼーっとする3つの理由

1.ADHDの発達特性である不注意が影響している

2.周りからの刺激へ敏感に反応してしまう

3.十分な睡眠が取れずに頭が働かない

 

ADHDの子がぼーっとしてしまう大きな理由は上記の3つです。

発達の特性によるものや、環境的な要因も考えられます。

次の章の対策を紹介する前に、ぼーっとしてしまう理由を確認しておきましょう!

 

ぼーとする理由①:ADHDの発達特性である不注意が影響している

ADHDの子どもたちは、不注意という特性があるため、普段からぼーっとしていることが多いです。

彼らは、注意を集中して物事に取り組むことが苦手な傾向があります。

しばしば何かに没頭していると、その他の情報を処理することができなくなってしまいます。

これが、ぼーっとした状態に陥る理由の1つです。

 

ぼーとする理由②:周りからの刺激へ敏感に反応してしまう

ADHDの子どもたちは、周りからの刺激に敏感に反応してしまう傾向があります。

例えば、騒音や明るい光、人の話し声、動くものなどが挙げられます。

これらの刺激に過剰に反応してしまうと、ぼーっとした状態に陥りやすくなるでしょう。

 

ぼーとする理由③:十分な睡眠が取れずに頭が働かない

十分な睡眠を取らないことが、ぼーっとした状態に陥る原因になることがあります。

ADHDの子どもたちは、就寝前にスマホやテレビを見てしまったり、寝る時間が不規則になったりすることが多く、睡眠不足になります。

また、ADHDの子どもたちは、眠りが浅く、夜中に何度も目が覚めてしまうなんてことも…。

これらが、ADHDの子がぼーっとした状態に陥る理由となるでしょう。

 

ADHDの子がぼーとしてしまう時の7つの対策を紹介します!

ADHDの子への対策7つ

1.具体的な見通しを伝える

2.タスクを細分化させる

3.無駄な刺激を排除する

4.十分な睡眠や休憩を確保する

5.興味が持てるプログラムを用意する

6.薬物療法を検討する

7.心配事が無いか確認する

 

ぼーっとしてしまうADHDの子に対して効果的な7つの対策は上記の通りです。

具体的な見通しを立てたり、タスクを本人のペースに合わせるなどの工夫が出来ます。

ADHDの子への対策を1つずつ紹介するので、1つずつ確認していきましょう。

 

ADHDの子への対策①:具体的な見通しを伝える

ぼーっとしやすいADHDの子への対策の1つ目は、具体的な見通しを伝えることです。

ADHDの子は、見通しが立てず、何をすべきかがわからなくなることがあります。

そのため、保護者はタスクの進め方を詳しく伝え、今何をすべきかを理解させることが大切です。

具体的な手順を伝えることで、ADHDの子はやるべきことが明確になり、自己管理の能力の向上に繋がるでしょう。

うちのADHDの息子にもホワイトボードを使い、視覚的に分かりやすくしています。

口で伝えるだけでなく、目で見えるようなサポートも効果的ですよ。

 

ADHDの子への対策②:タスクを細分化させる

ADHDの子への2つ目の対策は、タスクを細分化させることです。

ADHDの子は、大きなタスクに取り組むのが苦手です。

その理由として、すぐに報酬が得られないからです。

ADHDの子は、目の前の報酬には飛びつきますが、長期的な報酬は、ご褒美になりづらい傾向があります。

そのため、タスクを小さく分割し、1つ1つ進めやすくすることが重要です。

小さな成功体験を積み重ねることで、自信をつけることができます。

そして、次のタスクに取り組むモチベーションも高まるでしょう。

 

ADHDの子への対策③:無駄な刺激を排除する

3つ目の対策は、無駄な刺激を排除することです。

ADHDの子は、周囲の刺激に過剰に反応してしまう傾向があります。

そのため、作業に取り掛かる前に無駄な刺激を取り除くことが重要です。

たとえば、集中力を削ぐようなノイズや明るすぎる照明、鮮やかな色使いの壁紙やカーテンなどが挙げられます。

無駄な刺激を取り除くことで、ADHDの子がより集中しやすい環境を整えることができるでしょう。

 

ADHDの子への対策④:十分な睡眠や休憩を確保する

ぼーっとしてしまうADHDの子への対策として、十分な睡眠を確保することは重要です。

睡眠不足は、集中力や注意力を低下させる原因となります。

また、ADHDの子は、興奮状態から睡眠に入るまでの時間が長くなりやすいため、早めに寝かしつけるのが必要です。

さらに、長時間座り続けることは困難なため、定期的な休憩も重要になります。

適度な運動やストレッチを取り入れることで、ADHDの子の集中力や注意力を高めることができます。

 

ADHDの子への対策⑤:興味が持てるプログラムを用意する

ADHDの子への5つ目の対策は、興味が持てるプログラムを用意することです。

ADHDの子は、短時間で何度も新しいことに興味を持つ傾向があります。

そのため、興味関心を引きつけるようなプログラムを用意することが大切です。

たとえば、スポーツや音楽、アートなど、ADHDの子が興味を持つ分野を取り入れることで、楽しみながら集中力を高めることができます。

その子の興味を知るためにも、普段どんな遊びをしているのかを観察しておきましょう。

 

ADHDの子への対策⑥:薬物療法を検討する

ぼーっとしてしまうADHDの子への6つ目の対策は、薬物療法を検討することです。

ぼーっとする不注意症状を軽減するために、薬物療法が行われることがあります。

薬物療法は、脳内の神経伝達物質を調整することで、集中力や注意力の向上を促します。

不注意症状が強い場合は、お薬の使用を検討してみるのも良いかもしれません。

ただ、薬物療法には副作用があるので、医師の指示に従って、適切な薬剤を使用する必要があります。

薬物療法の効果は個人差がありますが、症状の軽減や学校生活の改善などが期待できるでしょう。

 

ADHDの子への対策⑦:心配事が無いか確認する

ぼーっとしているADHDの子への最後の対策は、心配事が無いか確認することです。

上の空になっているのは、別のことが気になっている可能性は捨てられません。

特にADHDの子は、うまくコミュニケーションが取れていないため、1人で抱えている可能性があります。

そうした場合には、子どもに対して話を聞いてあげることが重要です。

話をすることで気持ちが落ち着けば、目の前のことに集中しやすくなるかもしれません。

自分の気持ちを言葉にする良い練習にもなるので、特性だと決めつけず話を聞いてあげる機会を持ってみましょう!

 

字が汚いADHDの子についてまとめ

この記事のまとめ

ぼーっとするのは不注意が影響している

周りの刺激や睡眠不足などの環境要因の可能性あり

具体的な見通しを目に見える形で伝える

大きな目標よりも小さな成功体験を重視

困りごとがあるなら話を聞いてみよう

 

以上の内容をお伝えしました。

ADHDの子は、特性や環境要因によってぼーっとしてしまいます。

周りの大人が適切に関われば改善できることもあるので、この記事を参考してみてくださいね。

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