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PREP法・SDS法・DESC法とは?特徴と使い方を臨床心理士が徹底紹介!

PREP/SDS/DESC

悩んでる人
相手に自分の伝えたいことを表現するって難しいですよね。PREP法・SDS法・DESC法っていろいろあるみたいだけど、よくわからなくて…

 

伝えるって、難しいですよね。職場の会議でも、「結局なにが言いたいの?」「もっと簡潔に伝えて」なんて言われた経験はありませんか?

 

この記事では、相手に伝える方法としてPREP法・SDS法・DESC法の3つを紹介します前半は、それぞれの特徴について伝え、最後には、使い分け方も紹介!

 

この記事を読めば、伝えるのが苦手な人にも、自信を持ってお話がしやすくなります!

 

この記事を書いている人

メンタルクリニックで10年以上臨床心理士・公認心理士として勤務。年間1200件以上のカウンセリング。発達障害の方や、休職者の支援には定評あり。“自分らしさをみつける”がモットー。

 

PREP法とは?スピーディーに提案するときに使えます!

ポイント

Point :要点(結論・主張)

Reason :理由(結論にいたった理由・主張する理由)

Example:具体例(説得するための事例・データ・状況)

Point :要点(結論・主張)

 

一言でいえば、

最初に結論を伝え、その理由を具体的な根拠をもって解説し、最後に改めて自分の伝えたい結論を提案することです。

映画や小説のような物語を伝える時は、「起承転結」が大切だと言われます。しかし、職場のコミュニケーションは、簡潔かつ具体的性が求められます

 

具体的な例を挙げてみましょう。

事例①

職場で毎朝行われる会議の効率が悪いと感じています。会議を効率よく開催する提案をしたいと考えています。

 

では、PREP法を使って、どんな風に上司に伝えたらよいでしょうか?

 

Point:朝の会議を午後2時からの会議に変える方が効率が良いと思います。

Reason:朝の会議が仕事上の支障になり、お客さんやスタッフから不満の声が上がっています。

Example:朝はお客さんからの問い合わせが多く、出張する社員も多く参加率が悪くなります。それに、午後の眠気が強くなる時間帯は、積極的にコミュニケーションを取るような能動的な時間を作った方が効率的だからです。

Point:したがって、朝の会議を午後2時からに変更する方が良いと考えます。

 

ポイント

最初に結論を伝えることで、何について提案しているのかが簡潔に分かります。具体的な理由を根拠に説明をするために説得力も加わります。伝え方によっては、押しが強い印象を与えますので、口調やトーンはやわらかくしましょう

 

SDS法とは?相手にわかりやすく報告するときに使えます!

ポイント

Summary :要点

Details :詳細

Summary :要点

 

一言でいえば、

最初に結論を伝え、その根拠となる理由や状況について説明し、最後に改めて要点を伝えます。PREP法と似ていますが、SDS法の方が相手に柔らかい表現になります。提案よりも報告のような場面で生きてきます。

 

具体的な例を挙げてみましょう。

事例①

職場で毎朝行われる会議の効率が悪いと感じています。会議を効率よく開催する提案をしたいと考えています。

 

では、SDS法を使って、どんな風に上司に伝えたらよいでしょうか?

 

Summary:朝の会議を午後2時からの会議に変える方が効率が良いと思います。

Details:朝はお客さんからの問い合わせが多く、出張する社員も多く参加率が悪くなります。それに、午後の眠気が強くなる時間帯は、積極的にコミュニケーションを取るような能動的な時間を作った方が生産性は上がると思います。

Summary:したがって、朝の会議を午後2時からに変更する方が良いと考えます。

 

ポイント

結論を最初と最後に伝えるのは、PREP法とは似ています。よりスピーディーに説明がしやすくなります

 

DESC方とは?相手に納得感を抱いてもらえる提案に使えます!

ポイント

Describe(描写)

Express、Explain(表現・説明)

Suggest、Specify(提案)

Choose、Consequence(選択・結論)

 

一言でいえば、

最初に事実を伝え、その後自分の気持ちを伝えます。その後、相手に対して具体的な提案をして、相手の考えを聞きながら最適解を探していきます。結論を断言するものではなく、あくまで提案していきます。その為、より柔らかい印象を与えてくれます。

 

具体的な例を挙げてみましょう。

事例①

職場で毎朝行われる会議の効率が悪いと感じています。会議を効率よく開催する提案をしたいと考えています。

 

では、DESC法を使って、どんな風に上司に伝えたらよいでしょうか?

Describe:朝の会議は、お客さんや社員からのクレームが数多く聞かれます。

Express、Explain:実際に、私のお客さんからも連絡が取りづらいと言われる機会が多く、私自身も対応に困っています。

Suggest、Specify:朝の会議を午後2時からに変更する方が良いと考えるのですがいかがでしょうか?お客さんをお待たせする機会も減りますし、午後の眠気の強くなる時間帯に生産を上げられると思います。

Choose、Consequence:(答えがイエス)→ありがとうございます!お客さんの為にも、より一層頑張ります。

(答えがノー)→お客さんからの連絡に対応出来るような方法を一緒に考えていただけますか?

 

ポイント

提案が断られる場面もあるので、いくつかの案を考えておく必要があります。ただ、受け入れられない場合は、相手に相談をするのもひとつです。

 

具体的な例をもっと知りたいって人は、以下の記事も参考になります。

DESC法
DESC法とは?今日から職場で使える場面を具体例10個で完全解説!

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PREP法・SDS法・DESC法のメリットと使い分けを解説!

tukaiwake

伝達方法 メリット 使いやすい場面
PREP法 ・スピーディー

・簡潔でわかりやすい

・主張がしやすい

・提案

・教育(プレゼン)

SDS法 ・スピーディー

・簡潔で分かりやすい

・汎用性が高い

・報告

・自己紹介

DESC法 ・相手の意見を尊重

・折り合いをつけられる

・考えと気持ちを伝えられる

・承認を得たい

・気難しい上司

・1対1の場面

 

3つのタイプによってそれぞれのメリットと使いやすい場面があります。ひとつずつチェックしてみましょう。

 

PREP法のメリットと使いやすい場面とは?

 

PREP法は、最初と最後に結論を伝えます。最初に結論が来るので、すぐに結果が知りたい人にはありがたいですよね。自分の主張を分かってもらった上で、相手が話を聞けるので、理解にも結びつきやすくなります。

何かを提案するような場面では効果的です。また、新人教育といった大人数の人に対するプレゼンにも使えます。

 

SDS法のメリットと使いやすい場面とは?

SDS法は、PREP法と同様に、最初と最後に結論を述べます。心理学的にも効果があると実証されています(初頭効果・終末効果)。PREP法との違いは、結論以外の描写(Details)を大事にします。

その為、報告書を作成する時や、プレゼンに使いやすいでしょう。また、自己紹介をする時にもSDS法を使うと、相手が興味を持って話を聞いてくれるでしょう。

 

DESC法のメリットと使いやすい場面とは?

DESC法は、自分の意見だけでなく、相手の意見を尊重します。

その為、お互いの妥協点を見つけていく柔らかい表現方法です。

事実と同じように、あなたの気持ちも伝えることで、こころ訴える手法とも言えますね。

提案場面で使いやすい方法ですが、特に気難しい上司には効果的です。あくまで上司を立てるような【提案】になるので、受け入れやすくなりますよ。

 

【まとめ】PREP法・SDS法・DESC法を毎日の生活に取り入れよう!

PREP/SDS/DESCmatome

いかがでしたか?この記事ではPREP法・SDS法・DESC法について解説しました。

あなたが良い考えや提案を持っていても、相手に届かないのはもったいないですよね。紹介した3つの方法は、すぐに使えないかもしれません。けれど、伝える前に、文章を組み立てる練習をしてみてください。相手の反応が変わってきますよ。

是非参考にしていただけると嬉しいです!

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