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DESC法とは?今日から職場で使える場面を具体例10個で完全解説!

DESC法

悩んでる人
職場で上手にコミュニケーションが取れません。黙ってしまったり、逆に怒ってしまったり。DESC法が効果的だと聞きましたが、カンタンにできますか?やり方を教えてください。

職場のコミュニケーションって難しいですよね。

この記事では、DESC法について紹介します。

前半は、DESC法についてカンタンに解説し、後半は、職場で使える10個の具体例とチェックポイントを紹介します。

すぐにDESC法の実践例を知りたい方は、目次から後半に飛んでください。

DESC法を知らないと、職場のコミュニケーションが負担になってしまう恐れも…。

今日から使える例文を紹介しますので、職場のコミュニケーションは円滑に進めたい方は、最後まで読み進めてくださいね!

この記事を書いている人

メンタルクリニックで10年以上臨床心理士・公認心理士として勤務。年間1200件以上のカウンセリング。発達障害や職場のストレス対処への支援に定評あり

 

目次

DESC法とは?お互いが納得できるアサーティブなコミュニケーション方法です

わたしメッセージ場面別

DESC法とは、効果的なコミュニケーション方法の1つである「アサーション」の考えを、体系化した方法です。

DESC法では、自分の要望を相手に伝える際に、4つの段階を使って解説します。

 

Describe(描写する)

Express、Explain(表現する、説明する)

Suggest、Specify(提案する、具体的に挙げる)

Choose、Consequence(選択する、結論)

 

英語が出てきた…難しそう。

そんなことはありません。

ひとつずつ順番に説明しますので、DESC法の流れについてまずは理解をしておきましょう!

DESC法 ステップ①:Describe(描写する)

DESC法の最初のステップは、事実関係を説明します。

どんな問題が起きているのか。

相手の行動などを客観的な事実として伝えます。

 

✔15分遅刻したよ

✔今日が締め切りの原稿がまだ入稿されてないよ

✔話し合いの時間が取れていないね

 

最初のステップでは、数字などを使いながら客観的な事実を伝えることが大切です

最初から感情的にならないようにするのがポイント!(イライラしててもね)。

長々と説明する必要はありません。

起きている問題を伝えることで、相手も何の話をしているのかが分かります。

まずは問題の共有をしておきましょう!

DESC法 ステップ②:Express、Explain(表現する、説明する)

2つ目のステップは、自分の気持ちを伝えることです。

自分の感じていることを素直な言葉で説明します。

 

✔事故でもあったのかと心配したよ

✔忙しそうなあなたを見ていて、少し気になっていたんだよ

✔時間を取れなくて、気持ちが焦っているよ

 

このタイミングでの難しさは、感情的になりやすいことです。

気持ちを伝えようと思うと、感情的になりやすく、時には相手を責めるような口調になることも…。

なるべく落ち着いたトーンで説明しましょう。

落ち着いて伝える方法のひとつに、「わたしメッセージ」という方法があります。

主語を「あなたは…」ではなく、「わたしは…」にすることで、自分の気持ちを伝えやすくもなります。

別の記事で紹介しているので、もし詳しく知りたい方は参考にしてください。

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DESC法 ステップ③:Suggest、Specify(提案する、具体的に挙げる)

DESC法の3つ目のステップは、問題に対する解決策を提案することです。

どうすれば、この課題が良くなると考えているのかを相手に伝えます。

場合によっては妥協案かもしれませんね。

 

✔遅刻する時には、時間前にどれぐらい遅れるかLINEで教えて欲しいな

✔期日に間に合わなそうなら、出来ている所だけでも見せてくれないか

✔お互いのスケジュールの確認を、いまやれないか

 

3つ目のステップで意識するのは、あくまで提案をすることです。

命令や指示のような強制的なものではありません

相手を責めるような口調にならず、「こう考えてるけど、どうかな?」といったニュアンスで伝えましょう。

DESC法 ステップ④:Choose、Consequence(選択する、結論)

DESC法の最後のステップは、相手の反応への返答です。

ステップ③で提案した内容を、相手が受け入れる場合と、受け入れられない場合があります。

相手があなたの提案を受け入れてくれたら、感謝の気持ちとメリットを伝えましょう。

 

✔君を待っている間、私は本屋さんでヒマつぶしをすることも出来るしね

✔出来ている所をチェックすれば、つまづいているポイントが見つかって、やりやすくなると思うよ

✔いまスケジュールを確定しておけば、他のスケジュールも組みやすいからね

 

大切なポイントは、お互いにとってのメリットがあると具体的に伝えることです

自分にとってもメリットがあると考えられると、相手も行動しやすくなりますよね。

もしあなたの提案が却下されたら、「他に良い方法があるかな?」と代替え案を聞いてみましょう。

悩んでる人
DESC法の流れは分かった気がします。ただ、実際に使えるかな…。

次の章では、職場で起きやすいトラブルを、10個の実践例をもとに紹介していきます!

 

DESC法を使った具体例:仕事場面で見られる10パターンを紹介します!

 

仕事で起こりやすい10個の例文

・仕事を依頼する(緊急)

・依頼された仕事を断る

・部下が遅刻してきた場合(連絡なし) 

・遅刻して謝罪したい時

・締め切りなのに、報告が無い

・打合せの時間を作りたい 

・価格の交渉をする

・相手から受け取ったものを修正依頼をする 

・やりたい仕事をお願いしたい

・相手が自分を嫌っている(相手の勘違いを修正)

 

職場で起こりやすい10個の場面は上記の通りです。

DESC法は、場面ごとに伝える内容が変わってきます。

ひとつずつ例文を挙げながら紹介するので、自分ならどう答えるかな?と考えてみてください。

職場をイメージしながら読み進めると、実践の場面でも生かしやすくなりますよ。

DESC法の例文①:仕事を依頼する(緊急)

D:描写 仕事を依頼したい旨つたえる。内容・期日・目的などを簡潔に。緊急になってしまった理由(担当スタッフが、急病になった)
E:表現、説明 相手の忙しさへの理解・突然の仕事への大変さへの理解を伝える。
S:提案 別の案件の期限を延長/他のスタッフに仕事を回す/会社に良い報告をすることが出来る(受けるメリット)ことを伝える。
C:結論
受領→感謝。必要なサポートを行う。

却下→他の人に相談。上司に相談。

DESC法の1つ目の例は、仕事を依頼する時です。

突然の仕事依頼は、頼む方も頼まれる方も大変です。

この時、一方的な依頼になってしまうと圧力だと感じられてしまいます。

「自分(会社)の事ばかり…。」とネガティブな印象を与えかねません。

相手の立場に立って考える視点を持つようにしましょう!

DESC法の例文②:依頼された仕事を断る

D:描写 依頼された仕事が出来ないと伝える。

他の仕事の期限が迫っている/多くの案件を抱えている

E:表現、説明 力になりたいと考えている気持ちと、十分な時間が取れない事への申し訳ない気持ちを伝える。
S:提案 依頼された仕事の一部は出来ることを伝える。

具体的に手伝える日程(例:来週月曜日)を伝える。

C:結論 依頼を修正してもらう→行動する。

依頼を修正してもらえない→他の仕事の修正を依頼。

2つ目の具体例は、依頼された仕事を断る場面です。

上司から仕事を頼まれたら、なかなか断りづらいですよね。

かと言って何も言わないと、どんどんお仕事を頼まれてパンクしちゃいます。

DESC法を使って、期間を延長したり、依頼内容を制限したりする交渉が出来るとストレスは減るでしょう。

DESC法の例文③:部下が遅刻してきた場合(連絡なし)

D:描写 15分の遅刻だよ。
E:表現、説明 事故でもあったのかと心配したよ。
S:提案 遅刻する時には、時間前にどれぐらい遅れるか職場に連絡が欲しいな。
C:結論 君を待っている間、私は別のミーティングに行けるからね。

DESC法の3つ目の例は、遅刻です。

DE(自分の気持ち)として、「毎回遅刻かよ。ほんといい加減にしろ」って気持ちがあるかもしれません。

そんな時は、「何度も遅刻されてると、約束やルールが伝わっていないのかなと悲しくなるよ。」と、表現を変えても良いかもしれません。

全然気にしないというメッセージは、本当に気にしない人だと思われるリスクがあります。

DESC法を使って、上手に自分のネガティブな気持ちを表現しましょう。

DESC法の例文④:遅刻して謝罪したい時

D:描写 15分遅刻をしてすいませんでした。
E:表現、説明 事前に連絡しなければと想いながら、連絡するなら、その分早く行った方が良いのか…と焦っていました。
S:提案 会議の資料をお渡しできませんでした。次回からは前日までに作成し、お渡しします。
C:結論 遅刻は今後しませんが、あらかじめ資料があれば、当日会議は進められるようにいたします。

遅刻の謝罪にもDESC法は使えます。

どうしても自分の失敗を隠したり、ごまかしたりしたくなります。

その場ではうまくいっても、信頼を失います。

素直に謝罪し、改善策を提案しましょう。

DESC法を使えば、失敗が失敗のまま終わらず、逆にあなたの株を高める機会になること間違いなしです!

DESC法の例文⑤:締め切りなのに、報告が無い

D:描写 今日が締め切りの原稿がまだ入稿されてないよ。
E:表現、説明 忙しそうなあなたを見ていて、少し気になってたんだよ。
S:提案 期日に間に合わなそうなら、出来ている所だけでも見せてくれないか。
C:結論 出来ている所をチェックすれば、つまづいているポイントが見つかって、やりやすくなると思うよ。

DESC法の5つ目の例文は、締め切りなのに報告がない時です。

会社などで起きやすいパターンの1つです。

報連相(ホウレンソウ)が無いと、どうなっているのかとカリカリしますよね。

怒ってしまえば楽ですが、お互いに気持ちが悪くなります。

逆に報告をすると、あなたにもメリットがあるよねっってメッセージを伝えるのがポイントです。

DESC法の例文⑥:打合せの時間を作りたい

D:描写 打合せの時間が、全然取れないよね。
E:表現、説明 プロジェクトの方向性を確認したいのに出来ないから、このまま進んで大丈夫かなと心配なんだよね。
S:提案 もし良ければ、お互いのスケジュール調整を今できないかな?
C:結論 いまスケジュールを確定しておけば、他のスケジュールも組みやすいからね。

打ち合わせの時間を作りたい時の言い回しが、6つ目の例です。

物事を決定する時は、後回しせずに、すぐに決めた方が効率が良いでしょう。

お互い忙しい身だと、伸ばせば調整が難しくなります。

早めに予約を取ることで、心配する気持ちが減るでしょう。

DESC法を使って、メリットを強調してみてはいかがでしょうか?

DESC法の例文⑦:価格の交渉をする

D:描写 商品の価値を述べながらも、こちらの予算が限られている状況を伝える。
E:表現、説明 他の会社との取引を優先することも出来るのですが、これまでのお付き合いのある貴社からの購入をしたい。
S:提案 最安値でなくても構わないので、価格を下げてもらえないか。他の別の商品についても、上司に掛け合うことも約束できる。
C:結論 安くなった→購入する。

安くならなかった→上司に相談する。

DESC法の7つ目の例は、価格の交渉をする時です。

価格交渉は、営業職の人が毎日行うものですよね。

しかし、実際には相手の権限で値引きが出来る範囲があるでしょう。

その為、その場で交渉が成立しない場合も考えられます。

DESC法を、次に繋げられるような交渉術の1つとして、是非利用してみましょう。

DESC法の例文⑧:相手から受け取ったものを修正依頼をする

D:描写 修正必要なポイントを伝える。
E:表現、説明 相手の頑張りへの理解を伝える。

もっと良いものをつくりたい気持ちを伝える。

S:提案 納期の延長や、スタッフの増員など可能な範囲で行えるサポートの提案
C:結論 修正可能→必要なサポートを行う。

修正不可→上司に相談/価格交渉。

相手から受け取ったものを修正依頼する時にもDESC法が使えます。

相手の会社へ修正依頼する場合、ビジネスライクな交渉が必要になります。

気持ちを受け止める・評価するといった気持ちを扱うよりも、現実的なサポートが必要です。

一方、部下など近い立場のスタッフには、本人の頑張りを誉めたり、励ましたりするのは効果的でしょう。

DESC法の例文⑨:やりたい仕事をお願いしたい

D:描写 仕事に対する魅力について伝え、自分が出来る理由・アイディアについても伝える。
E:表現、説明 仕事への熱意を伝える。
S:提案 現在の仕事の進捗を伝え、出来る状況を説明。

抱えている仕事への割り振りも可能であると伝える。

C:結論 採用→全力で頑張る

不採用→粘る/自分の関心があることを再度伝えておく。

DESC法の9つ目の例は、やりたいを仕事をお願いしたい時です。

自分が関わりたい仕事があったら、積極的に声をかけたいですよね。

DESC法を使えば、自分の気持ちを相手に分かりやすく伝えることが出来ます。

採用されなくても、自分の気持ちが伝わることが、次への布石となるので試してみましょう!

DESC法の例文⑩:相手が自分を嫌っている(相手の勘違いを修正)

D:描写 相手が自分についてネガティブに考えていることを伝え、事実とは違っていることを説明する。
E:表現、説明 相手から嫌われていると考えると、悲しい。

(事実は違うが)事実だったとしたら、相手と同じような気持ちになることも伝える。

S:提案 勘違いさせてしまった自分の言動について、今後同じようにしない為の方法を伝える。
C:結論 関係修復→飲みにでも行きましょう(笑)

修復せず→再度お話をしましょう。場合によっては一旦時間を置きましょう。

DESC法の最後の例は、相手の勘違いを修正する時です。

仕事相手に嫌われてしまうと、仕事上で支障が出てきます。

特に普段から仕事で関わる人だったら、尚更です。

一度お話をする機会を持つのが良いでしょう。

話し合いで大切なことは、「相手が嫌だと感じた理由は自分にもある。」という視点でお話をしましょう。

相手を変えることは出来ません。

変えられるのは、自分の意識と行動です

DESC法を使って関係修復にトライしてください。

それでもだめな時は、とりあえず時間を置いて様子を見ましょう。

 

DESC法がうまくいかない!試してほしい3つのポイントを紹介します!

DESC法難しい

DESC法を使うと、話し合いが上手に進みます。

けれど、やっているつもりでもうまくいかない…。

そんな時には、これから紹介する3つのポイントを見直してみましょう。

DESC法のポイント①:相手への主張が感情的になりすぎている

自分の気持ちばかりが優先されていませんか?

自分の気持ちを伝えるのは大切ですが、感情論になってくると、相手は引いてしまいます(逆に怒りだす)。

あくまで、最初に事実関係を伝え、「わたしは、こんな気持ちになっています。」と感情を言葉で説明するように意識しましょう

メッセージの一部に自分の気持ちを含めるという感覚を持ってお話をしましょう。

DESC法のポイント②:相手にも主張があり、それぞれが違うことだってある

自分の考えを理解して欲しいという想いが強くなると、相手の考えを受け入れらなくなります。

自分の意見を持つことも大切ですが、相手の意見を聞き入れる姿勢も大切です。

 

提案(S)は、決定事項ではありません。

 

最終的にお互いが合わないことだってあります。

お互いの意見を出し合い、妥協点を見つけるつもりでお話をしましょう

DESC法のポイント③:一度の話し合いだけではうまくいかないこともある

相手と理解し合うには、時間がかかります。一度うまくいかなかったからと、諦めるのはもったいない

何度か機会を持ちましょう。

 

冷静にお話をしていても、相手の気分や状態によっては、すぐにあなたの声を受け入れられない時もあります。

何度か話し合いをしながら、お互いの考えを理解しましょう。

 

まとめ:DESC法の例文を参考にして快適なコミュニケーションを獲得しよう!

話を聴くまとめ

こちらの記事では、職場で使えるDESC法の具体例を紹介しました。

会社勤務でも、フリーランスでも、人とのコミュニケーションは必要です。

自分自身はもちろん、相手にとっても心地よいコミュニケーションが取れると、仕事もやりやすくなります。

 

DESC法を意識しながら話すなんて、最初は面倒に感じます。

けれど、DESC法をくり返し使えば意識をしなくても出来るようになります。

ぜひ毎日のお仕事でお試しください!

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