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わたしメッセージを使ってコミュニケーション爆上げ【実践例も紹介】

わたしメッセージ

悩んでる人
コミュニケーションがうまくなりたいです。調べたら「わたしメッセージ」というワードを知りました。ちょっと分からないし、使い方も…。わたしメッセージについて教えてください。

 

コミュニケーション力を高めたいって思いませんか?

コミュニケーションが上手になれば、得することは沢山あります。

 

営業で良い成績

大切なパートナーと良い時間

気持ちを伝えてストレスが減る

 

生活のストレスの多くは、人間関係が影響していると言われています。

この記事では、コミュニケーション力を高める方法として、「わたしメッセージ」を紹介します。前半では、わたしメッセージの紹介、後半では具体的な方法を考えてみましょう。

 

この記事を読んだら、明日から周囲と上手にコミュニケーションが取れるようになりますよ。

 

この記事を書いている人

メンタルクリニックで10年以上臨床心理士・公認心理士として勤務。年間1200件以上のカウンセリングを通して多くの患者さんの治療に携わる機会があります。

 

わたしメッセージとは、自分を主語にする方法

わたしメッセージとは

わたしメッセージとは、アサーションで使われるテクニックのひとつです。

「わたし」を主語にして話す方法です。

 

例えば、

(わたしは)とても悲しいです。

(わたしは)仕事に追われてしんどいです。

(わたしは)あなたの言葉を聞いて、自分がダメだと責める気持ちがあります。

 

常に主語を自分として話す方法です。

 

わたしメッセージを使うのは、あくまで自分の気持ちです。

相手の行動変容を強要したり、テリトリーを侵害している訳ではありません。

 

あくまで相手の選択肢は残しています。

メッセージとしては柔らかく、相手に受け止められやすくなります。

 

そんなの普通じゃない?

 

そう思った方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際に日本語では、主語を言わずに発言する場面がほとんどです。主語が誰?ってメッセージは、相手に届きにくくなります。

 

また、コミュニケーションが円滑に進まない方法のひとつに、「あなたメッセージ」があります。それってどんな方法でしょうか?

 

あなたメッセージとは、相手を主語にする方法

あなたメッセージとは

わたしメッセージが、「わたし」を主語にするのに対し、「あなた」を主語にするのが、あなたメッセージです。

 

例えば、

(あなたは)私の気持ちに気付いてないの?

(あなたは)仕事をどんどん押し付けてくる。

(あなたは)もっと早く動いてよ。

 

「あなた」を主語にすると、どうしても命令口調になります。

言葉が強くなり、相手を責めるような言い方にもなりやすいでしょう。

 

あなたメッセージを聞いた側は、一方的に言われた感じがするし、つい反発したい気持ちにもなります

 

わたしメッセージとあなたメッセージの違い(メリットとデメリット)

なんとなく、わたしメッセージの方が良さそうな印象がありませんか?

わたしメッセージの方が相手と良いコミュニケーションをするには、メリットが多くあります。

けれど、【時と場合】によります。

 

メリットとデメリットは以下の通り。

 

わたしメッセージ あなたメッセージ
メリット 表現がやわらかい

自分の気持ちを伝えやすい

相手も意見を言いやすい

相手に指示が出来る

直接的な言い方が出来る

デメリット 表現がまわりくどい

相手が意図を理解できにくい

相手が意見を言いにくい

喧嘩になりやすい

使う場面 同じ立場で話し合い

自分の気持ちを分かって欲しい時

指導する時

緊急時

 

わたしメッセージのメリットは、対等な立場での話し合いに使えますね。

自分の意見も適切に伝えられるし、相手も話しやすい雰囲気を作ることが出来ます

 

一方、あなたメッセージは、一方的な指導的表現になるので、対等な関係だと言い争いになることも。

または、言える側と言われる側という関係になります。

上司が部下へ指導する時は良いでしょう。

また、子どもが危険な状況で、すぐ対処しないといけない場面では必須の方法でしょう。

 

では、日常でどんな風に使えるのでしょうか?

 

わたしメッセージを練習してみよう【場面別】

わたしメッセージ場面別

わたしメッセージを実際に使う練習をしてみましょう。ここでは3つの場面を設定し、シチュエーション別に考えてみましょう。

 

職場でわたしメッセージを使う

職場で使うことで、同僚や上司、部下との関係を円滑に回すことができます。

 

「(あなたは)書類の作成はどうなってるの?何も報告が無いし。今日中にどうにかしろよ。」

「(わたしは)今日が期限の書類が提出されないことが、少し気がかりになっています。今の状況だけでも教えてもらえると、(わたしは)状況が分かるからありがたいんだよね。」

 

「(あなたは)何回間違えれば気が済むの?提出する前にチェックしろって言ったよな。もう一度最初からやり直しだ!」

「(わたしは)ミスが繰り返されている状況が、とっても気になっています。分からないところを教えてもらえると、(わたしは)あなたに説明をして理解してもらえるのではないかと思っている。」

 

あなたメッセージを使って、相手を批判したり、端的にやるべきことを伝えたくなるでしょう。

しかし、自分の気持ちを表現できるわたしメッセージの方が、相手も話しやすくなります。

しっかりと話し合いを行うことで、ミスが軽減されます。仕事の効率も、結果的によくなるでしょう。

 

家庭(夫婦)でわたしメッセージを使う

夫婦関係は、どうしても素がでやすくなります。

お互いが分かっているから、言葉も端的でストレートになりやすくなります。

その結果、お互いの主張がぶつかり、喧嘩にも発展しやすくなります。

 

「(あなたは)何度も言ったけどさ、食べた食器はせめて台所まで片づけてって言ったよね。こっちはただでさえ子どもの面倒に時間が…(グチが続く)」

「(わたしは)同じ注意をすることに、少し疲れてしまったよ。聞く耳をもっていないのかな?って考えると、(わたしは)悲しくなってくる。(わたしは)子どもの面倒で手一杯だから、食器を台所に片づけてくれると、とっても助かるよ。」

「(あなたは)なんでいつも怒るんだよ。俺だって普段仕事してるんだから、帰った時ぐらいゲームをやるぐらいいいじゃないか。いつも批判ばかりしてくるの、やめてくれない?」

「(わたしは)唯一のストレス発散が、ゲームをする時間なんだよね。ゲームをすると気分転換になる。ゲームばかりしているのはいけないかもしれないね。ゲームの時間を決めるとか、ルール決めをいっしょにしないか?」

 

気付いた人もいるかもしれません。わたしメッセージの方が、言葉の量が多くなっていることを。

わたしメッセージでは、自分の気持ちを伝える分、話しことばが長くなります。

「お互いに分かっているはず」といった夫婦関係では、言葉がどんどん省略化されます。

しかし、丁寧に気持ちを伝えあい、理解を深めましょう。

 

子どもにわたしメッセージを使う

親が子どもに対して言葉かけをするとき、つい指示的(あなたメッセージ)になりやすいでしょう。

「だって、危ないことばかりするから…。」確かにそう。危ない時は「あなたメッセージ」が効果的です。

ただ、わたしメッセージを使うポイントは探すといろいろあります。

「(あなたは)やらなきゃいけないこと分かってるよね。この注意これまでに100万回言ってんだけど(少し大げさ…だけど10万回は越えてる)。ゲームばかりしてないで、宿題やったの?次にゲームしてたら、ゲーム取り上げるからね。」(しぶしぶ子どもは動く)

「(お母さんは/お父さんは)とっても悩んでいるよ。なぜかと言うと、(わたしが)伝えても、あなたの耳には届いていないみたいだから。何度も繰り返し伝えていると、なんだか悲しくもなってくるんだよね。宿題が終わってからゲームをするようにしてくれたら(わたしは)とても嬉しいな。」

「(あなたたち)なんで毎回毎回喧嘩ばっかりしてるの?そんなに喧嘩するなら、あっちの部屋でやってくれる?うるさくてしょうがないわ(これは本当)。」

「(お母さん/お父さんは)とっても残念だよ。(わたしにとって)大切なふたりが、いつも顔を合わせると、喧嘩をしているのを見るから。見ていると、(わたしは)悲しい気持ちがするんだよね。喧嘩をするなら、あちらの部屋に二人で行くか、それとも(わたしが)少し離れていたいと思っている。いいかな?」

 

親子関係では、もともと上下関係になりやすいですよね。

親側が意識をしていないと、ついあなたメッセージが多くなります。

「親は一方的で、こっちの言い分を聞いてくれない。」子どもたちが訴えるのも耳にします。

お互いに話しやすくするには、わたしメッセージを取り入れると、子どもは話しやすくなります。

親側も、伝えたい気持ちを落ち着いて伝えられるようになるでしょう。

 

相手への返答もわたしメッセージは効果的

わたしメッセージ返答

これまでに紹介したのは、自分から伝えるわたしメッセージです。

相手があなたメッセージで批判してきた時はどうしたら良いでしょうか?

 

答えは、「わたしメッセージで返す」です。

 

あなたメッセージには、相手を批判するニュアンスが含まれます。

目には目を。そんな気持ちで、ついあなたメッセージを使いたくなります。

けれど、わたしメッセージを意識すれば、お互いのコミュニケーションは円滑、かつ穏やかなものになるでしょう。

 

 

A:「また、夜更かしして散らかしっぱなしで寝てる。寝る前に片づけてくれる?」

B:「(毎回やってるわけでもないんだよな…)そうだったね。ごめん。(わたしは)次回は気をつけるようにするよ。」

A:「あなたは、毎回そういうけれど、結局やらないじゃない。」

B:「何度もいわれているのを知っているよ。俺がやれていないことも。ただ、頭ごなしにいろいろ言われているような感じが、(わたしは)少ししんどいな…」

A:「しんどいも何も、あなたが片づければ済む話だよ。さっさと片づけてくれる!」

B:「同じことを言わせて、(わたしは)悪いなって気持ちになっているよ。よく考えると、(わたしは)片づける場所がよく分からなくて困っているんだよね(配置が結構変わるんだよな…)。」

A:「分からないなら言えばイイじゃないの。」

B:「そうだね。私がちゃんと聞けば良かったね。分からない時は聞くようにする。もし変更する時があったら、教えてくれると(わたしは)嬉しいよ。」

A:「分かった…じゃあこっちも教えるよ。けど、片づけはやってよね。」

B:「迷惑をかけているなって(わたしは)反省しているよ。」

A:「じゃあイイよ…。(なんか普段と違うな)」

 

ポイントは、3点

 

わたしメッセージのポイント

✔ 声のトーンを下げて、静かに受け答え

✔ 相手からの批判にも冷静に

✔ 自分の気持ち・自分が出来る行動に注目

 

相手の感情に影響されてしまうと、つい感情的になってしまいます。

感情同士がぶつからない意識は大切。

【わたしは】を意識することで、自分の気持ちにフォーカスしやすくなります。

 

すぐには難しいですが、何度も実践してみましょう。

 

もう少し具体的な方法を知りたい方はDESC法も参照してください。

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わたしメッセージまとめ

この記事では、わたしメッセージを紹介しました。

主語を「わたしは」にすることで、自分の気持ちを伝えやすくなります。

相手も話しやすくなる効果もあるので、コミュニケーションが円滑に進みます。

 

お互いの関係性が慣れてくると、言葉の量が減ってきます(あうんの呼吸なんて言いますね。)。

けど、やはり自分の気持ちを素直に伝えられることは大切。

モヤモヤした気持ちをため込むと、つい爆発してしまいます。

 

わたしメッセージを使うと、楽しくお話が出来るようになります。

 

大切な人にも、このわたしメッセージを伝えてください。

お互いがわたしメッセージを使えるようになると、より建設的なお話がしやすくなるでしょう。

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