この記事では、ADHDの子が宿題に時間がかかることについてお伝えします。
毎日の宿題をするのは、子どもにとって大変です。
ただそれ以上に、親にとってもしんどい時間となります。
ADHDの子が宿題に時間がかかりやすいのは、発達特性と関係があります。
その為、ADHDの特性に合わせた対策をしないと、宿題をする度にケンカになってしまう恐れも…。
ADHDの子が宿題をスムーズに進めるための7つの対策を紹介します。是非最後までチェックしてくださいね。
目次
ADHDの子が宿題に時間をかけないための7つの対策を厳選して紹介!
ADHDの子が宿題に時間をかけない為の対策は上記の7つです。
ADHDの子は気が散りやすいので、刺激の少ない環境づくりをしたり、目の前に集中しやすくするために見通しを確認するのも大切です。
7つの対策を1つずつ確認していきますので、宿題に時間をかけずに効率よく進められる方法をチェックしましょう!
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策①:宿題の後にお楽しみを作る
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策の1つ目は、宿題の後にお楽しみを作ることです。
ADHDの子は、目の前の報酬に敏感です。
その為、宿題という面倒な勉強よりも、ゲームや漫画の方が魅力を感じます。
そのため、宿題を始めるまでに時間がかかります。
対策は、宿題をやればやらない時よりもたくさんのお楽しみが貰えるようにすることです。
宿題を終わらして早く遊びたいという気持ちが、宿題に向かうモチベーションに繋がるでしょう。
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策②:スタートのハードルを下げる
宿題に時間をかけない2つ目の対策は、スタートのハードルを下げることです。
ADHDの子どもの特徴のひとつに、場面の切り替えの苦手さがあります。
ずるずるとやっていた行動を止められず、気づいたら30分過ぎていた…なんてことも珍しくありません。
そのため、スタートのハードルを下げることで、切り替えの負担を減らすのも1つです。
例えば、「まず5分だけやろう。」と声をかけるのも良いでしょう。
一度スイッチが切り替われば、ADHDのお子さんは集中モードに入ります。
スタートのハードルを下げれば、無駄にだらだらする時間が減っていくでしょう。
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策③:途中経過でほめる
ADHDの子が宿題に時間をかけない3つ目の対策は、途中経過で褒めることです。
子どもは、褒められることがモチベーションに繋がり、頑張ろうという気持ちになります。
ただADHDの子に気を付けるポイントは、「途中経過をほめる」です。
ADHDの子は集中が切れやすく、宿題を終わらせる前に遊び始めてしまいます。
その時に、最後まで出来たら褒めるというやり方だけだと、結局最後まで宿題が終わらずに怒るなんてことも…。
宿題の途中で、「さっきよりも進んでいるね。」「難しい漢字も丁寧に書けているね。」など声をかけてみましょう。
普段よりも時間をかけないで宿題が終わるようになりますよ。
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策④:宿題の見通しを立てる
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策の4つ目は、宿題の見通しを立てることです。
宿題の量は、学年が上がるたびに増えていきます。
国語の漢字、計算ドリル、音読…。ADHDなど発達障害の子は、普段の授業中にやれなかった課題を持ち帰ることもあります。
子ども自身が、課題を把握できていない時や、どれぐらい時間がかかるのか分からないなんてことも…。
その為、宿題をリストアップして、かかるだろう時間の見通しを伝えてあげると良いでしょう。
発達障害の子は、見通しが立たない状況を苦手とします。
宿題を量やかかる時間などの見通しを立ててスタートすれば、無駄な時間をかけずに宿題を終わらせることが出来るでしょう。
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策⑤:親も一緒に勉強する
5つ目の対策は、親も一緒に宿題をすることです。
英語の勉強でも良いですし、趣味のお勉強でも構いません。
親も一緒に机に向かって課題に取り組みます。
親が一生懸命に頑張っている姿を見せると、子どもも一緒に頑張ろうという気持ちになるでしょう。
肩を並べて勉強することで、ADHDの子どもが宿題を毎日続けることの大変さに気づきます。
すると、子どもへの注意の仕方も変わってきます。
「宿題やってるの?」ではなく、「一緒に頑張ろう。」という風に。
上から注意するよりも、子どもに届きやすい声掛けになります。
いつもダラダラと時間をかけていた宿題も、一緒にやれば早く終わらせられるでしょう。
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策⑥:周りに刺激になるものを置かない
ADHDの子が宿題に時間をかけない6つ目の対策は、周りに刺激になるものを置かないことです。
先ほども説明しましたが、ADHDの子は周りの刺激に誘惑されやすい面があります。
その為、宿題が楽しみでない限り、おもちゃやゲームなどに引っ張られてしまいます。
周りに余計なものを置かずに、静かな環境を作ることで宿題に集中しやすくなるでしょう。
「周りに置いてあっても、我慢すれば良い。」と思う人もいるかもしれません。
もちろん誘惑に負けない強い心を持っていれば別です。
ただ、私がADHDの息子と関わっていて実感するのは、「本人の意思や関わり方の前に、環境づくりが大切。」ということ。
まずは宿題に時間をかけないような環境づくりをしましょうね。
ADHDの子が宿題に時間をかけない対策⑦:宿題を小分けにする
最後に紹介する7つ目の方法は、宿題を小分けにすることです。
先ほど、宿題に見通しを持たせることの大切さをお伝えしました。
全体の宿題量が分かったら、今度はその宿題を小分けにします。
例えば、1枚30問の計算問題は、1枚に10問ずつに分けて、計3枚やるのが良いでしょう。
目の前に膨大な計算問題が書いてあると、それだけでADHDの子は、気持ちが落ちてしまいます。
この方法が上手に使われているのが、公文式です。
1ページも問題量は減らして、枚数を増やします。
その結果、たくさんの計算問題を続けやすいですし、1枚だけでもやってみようという気持ちになりやすいですよね。
集中力が切れやすいADHDの子には、宿題を小分けにして集中力がキープしやすくしましょう。
ADHDの子がそれでも宿題をやれない理由とは?担任の先生と話し合おう!
宿題が出来ない理由の多くは、上記の5つです。
ADHDの子どものやる気以外の問題が影響している可能性があります。
そもそも勉強の内容についていけなければ、1人で宿題をすることは出来ません。
お子さんが、どこにつまずきがあるのか、担任の先生に相談してみましょう。
宿題が出来ない理由を一緒に考えてもらうとサポートの仕方も変わってきます。
ただやみくもに頑張らせるのではなく、宿題が出来ない理由を見つけ、ADHDの子に合った方法で、宿題を進められるようにしましょう。
宿題に時間がかかることにイライラしない為には親も余裕を持ちましょう!
ADHDの子どもが宿題に時間がかかると、親としてはイライラしてきます。
親の言葉も厳しく、強い態度で関わりたくなりますよね。
私のADHDの息子も気分のムラがあり、20分で終わるはずの宿題も2時間以上かけて終わらないなんてこともあります。
そんな時にイライラをぶつけてしまうと、余計に子どもは萎縮(または反発)してしまいます。
親がイライラしない為にも、気持ちに余裕を持つようにしたり、クールダウンが大切です。
子どもにもご褒美作戦が良いように、親自身にもご褒美を考えておくのも良いですね。
「宿題を子どもが終わらせたら、内緒でスイーツを食べよう。」などと、とっておきのお菓子を用意しておくのもありですね。
宿題は毎日出されるので、親自身の気持ちを落ち着かせる方法を持っておくと良いでしょう。
ADHDの子が宿題に時間がかかることについてのまとめ
以上の内容をお伝えしました。
ADHDの子は、宿題に時間がかかりやすい傾向があります。
ここで紹介した方法を参考にして、宿題の時間が親子にとって負担にならないようにしてくださいね。