この記事では、発達障害の人が退職する前にやるべきことを解説します。
前提として、うつ病の方がすぐに退職を選択するのはおススメできません。
まずは休職期間を取り、考える時間を取りましょう。慌ててはいけません。
退職を決断する前に、やるべき行動を十分に取らないと、退職後に後悔します。
是非この記事を参考にして、明るい未来に向けて一歩踏み出しましょう!
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目次
【まず確認!】発達障害の人は、退職ではなく休職を選びましょう
うつ病で仕事がツラい状況になると、退職が頭をよぎります。会社に行きたくない。行こうとすれば頭痛や腹痛、気分が悪くもなります。
うつ病で仕事が苦しい時の選択肢は、
①すぐに辞表を書いて、退職をする
②会社をお休みをする
③ガマンして仕事に行き続ける
などがあるでしょう。
発達障害の人が、うつ病になった時、まず行うのは休職です。
もしあなたが今の職場に戻りたくなかったとしても、退職ではなく休職を選びましょう。
体調が悪い中で、退職という人生の大きな決断をするのは危険。
後で後悔する可能性が大きいのです。
今後の選択肢を考える意味でも、まず休職を選びましょう。
こちらの記事では、なぜ休職が大事なのか説明しています。
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発達障害の人がうつ病で退職する前にやるべき10項目
退職前にやるべきこと①:心療内科を受診する 退職前にやるべきこと②:家族や友人に相談する 退職前にやるべきこと③:職場の産業医と面談する 退職前にやるべきこと④:身体を十分に休める 退職前にやるべきこと⑤:自分の特性を知る 退職前にやるべきこと⑥:自分が出来ることを考える 退職前にやるべきこと⑦:職場の環境調整をお願いする 退職前にやるべきこと⑧:経済的な見通しを把握する 退職前にやるべきこと⑨:自分の社会的な価値を把握 退職前にやるべきこと⑩:異動を依頼する
休職の選択をした後に、やるべきことはたくさんあります。
厳選した10項目を紹介しますので、ひとつずつ確認していきましょう!
退職前にやるべきこと①:心療内科を受診する
心療内科を受診するところから始めましょう。
気持ちが落ちる・だるい・不眠などの症状は、メンタルが不調を起こしている可能性があります。うつ病や適応障害ですと、気分が変わりやすく、考えがまとまりにくくなります。
心療内科の主治医に相談し、まずは治療を進めていくのが大切でしょう。
会社を休むにしても、診断書が必要になります。
一般的には1か月程度の期間で休職をスタート。体調などを見ながら延長する場合も多いですね。
体調の管理は、主治医の先生と相談しながら進めましょう。
退職前にやるべきこと②:家族や友人に相談する
一番身近で話しやすい人に相談してみるのもひとつ。
家族や友人に、退職を考えていることを話してみましょう。
あなたとの付き合いが長ければ、あなたに合ったアドバイスを貰えるのではないでしょうか。
注意が必要なのは、周りのアドバイスに振り回されてしまうことです。
「仕事は苦労して乗り越えるものだから、すぐに働け!」「薬を飲んだら、薬に依存して悪くなっていく」など、否定的な意見を貰うこともあります(知識はないのに)。信頼できる数名に相談するのがいいでしょう。
退職前にやるべきこと③:職場の産業医と面談する
職場の産業医と面談をしてみましょう。
会社の上司と違って、医学的な専門知識を持っています。会社自体のしがらみとは違う立場で話を聞き、判断をしてもらえます。
ただ、産業医が精神科の専門ではない場合もあります。
専門の先生ではない場合は、内服中の薬の効果や、ストレスに対する関わり方などについて的確なアドバイスがもらえない可能性はあるでしょう。
退職前にやるべきこと④:身体を十分に休める
うつ病で休職をしている間は、まず身体を休めましょう。
十分な睡眠が取れて、食欲がない状態だと、建設的に考えることが出来ません。悲観的にものごとを考えてしまいがち。
「このまま悪い状態が続くから転職する!」となってしまいます。
うつ病でお休みをされている方が、身体を安定させるには、
①十分な睡眠
②ストレスから離れる
③薬を飲む
が重要です。まずは身体を休めてエネルギー回復を目指しましょう。
退職前にやるべきこと⑤:自分の特性を知る
自分の特性をしっかりと知ることは大切です。
発達障害の場合、他の人がストレスに感じないこともストレスになります。
周りは当たり前にやっていることが出来ないことも。特性を把握すれば、対処が可能になることもあるでしょう。
例えば、ADHDの人の場合は、相手の話を忘れてしまったり、集中が続かなくて注意されたり。ASDの人は、こだわりが強すぎて、ひとつの仕事に時間をかけすぎて時間が足りなくなったり。
自分の特性を知れば、「じゃあどうすれば良かったのか?」を考えられるようになります。
自分を知る方法として、カウンセリングや心理検査などをするのも良いですね。
退職前にやるべきこと⑥:自分が出来ることを考える
休職になった理由を考え、どうすれば良かったのかを考えてみましょう。
退職をしても、同じような場面に遭遇することが多々あります。
今までとは違った対応が出来れば、同じストレスを抱えにくくなります。
例えば、周囲の音や視線が気になり、仕事に集中できない場合には、ノイズキャンセリングのイヤホンをしたり、席の周りに防御壁を作ったり。
ADHDの人は、スケジュール管理アプリを利用して、要件を忘れないように工夫している人もいます。
最近は発達障害の人が使える便利ツールがいろいろあるので、試してみるのもありですね。
退職前にやるべきこと⑦:職場の環境調整をお願いする
職場に相談をして、環境や仕事の仕組みを変えてもらうのもひとつ。
例えば、仕事の悩みを相談できず、ひとりで抱えてしまった人がいます。
相談のタイミングを見つけられないとしたら、定期的に上司とミーティングを取るように決めておくのもひとつです。金曜日の午後に15分面談を行うようにした方は、1週間の中で困ったことを相談でき、週末ゆっくり過ごせるようになった方もいらっしゃいます。
仕事の仕組みを変えられるように、調整をお願いできるとイイですね。
退職前にやるべきこと⑧:経済的な見通しを把握する
退職をすると一番困るのがお金のことでしょう。
経済的な見通しを考えずに感情的に動いてしまうと、後々後悔します。多くの場合、体調不良により退職した後の転職先は、給与が下がるケースがあります。「はやく仕事を決めなきゃ」という焦りが、仕事の選択肢をゆるくさせてしまうからでしょう。
現在の貯金額はいくらあるのか。
休職中に利用できる公的サービス(傷病手当金・失業手当など)を調べておきましょう。
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退職前にやるべきこと⑨:自分の市場価値を把握
あなたの市場価値はどれぐらいでしょうか?
退職後の転職を考えた時、あなたのキャリアや能力は、市場が求めているものをクリアしているのか。
自分視点ではなく、市場視点で自分を知るのは大切です。
今の仕事で、特定の専門性や業績が無い場合、転職先も見つからない可能性があります。厳しい言い方をすれば、「市場があなたを求めない」からです。
経済状況なども影響するので一概には言えませんが、自分の価値を探してみるのは大切なことでしょう。
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退職前にやるべきこと⑩:異動を依頼する
現在の職場環境に限界を感じたら、異動をお願いするのもひとつ。
転職ではなく、異動をしてみるのもいいでしょう。比較的大きい会社であれば、部署を異動したり、支店を変えられるかもしれません。
新しい環境で1から始めてみると、気分も一新。
前向きに出来ることもあるでしょう。
ただ、転職と同様に異動もリスクはあります。
新しい仕事を覚えなければいけません。
人間関係も新しいので、信頼関係を構築するまで時間がかかります。異動すれば問題なしという訳ではないですが、ひとつの選択肢として考えてみましょう。
発達障害の人が注意しなければいけないポイント
発達障害の人のうち、ADHDの人やASDの人が陥りやすいポイントがあります。
特に気を付けた方が良いポイントを、障害別に紹介します。
ADHDの人は、衝動的に退職を決めないようにしましょう!
ADHDの特性として、衝動性があります。思い立ったら即行動。待ってられません。
行動力があるので、前向きにどんどん進んでいけるポジティブな面もあります。しかし、うつ病でメンタルが落ちている状況で、衝動的に動くのは危険です。
目の前の利益に飛びつきやすい傾向があります。
その為、目の前にある小さな障害を避けるがあまり、その先にある大きな障害にぶちあたるかも。
しっかりと時間をかけながら、適切な行動選択をするようこころがけましょう。
ASDの人は、退職しかないと決めつけないようにしましょう!
ASDの特性として、こだわりや自分ルールがあります。
ひとつの考えに凝り固まってしまうと、他の選択肢を持てなくなります。
「退職しかない!」と考えると、まわりの声も届きません。退職はひとつの選択肢。休職や異動などもあります。
うつ病になると、将来に対する悲観的な見方が強くなります。
「現状に明るい未来はない」と考えがちに。
ASDのこだわりと悲観的な考えが合致すると、考えを変えるのが余計に困難。
ひとりで決めず、身近な人に相談しながら決めていきましょう。
発達障害の人がうつ病で退職する前にやるべきことのまとめ
発達障害の人が退職する前にやるべきことは全部で10個あります。
退職前にやるべきこと①:心療内科を受診する 退職前にやるべきこと②:家族や友人に相談する 退職前にやるべきこと③:職場の産業医と面談する 退職前にやるべきこと④:身体を十分に休める 退職前にやるべきこと⑤:自分の特性を知る 退職前にやるべきこと⑥:自分が出来ることを考える 退職前にやるべきこと⑦:職場の環境調整をお願いする 退職前にやるべきこと⑧:経済的な見通しを把握する 退職前にやるべきこと⑨:自分の社会的な価値を把握 退職前にやるべきこと⑩:異動を依頼する
障害特性によって注意をするポイントは、2つ。
ADHDの人は、衝動的に決めないようにする
ASDの人は、ゴールを決めつけないようにする
退職する前に、まずは休職。
焦りや固定概念は禁物です。
しっかりと休養を取り、時間をかけて次を考えましょう!