最近、うちの夫、元気が無いみたい・・
最近、朝になるとすごく吐き気がするみたいで、職場に行くのがしんどそう・・もしかしたらうつ病になっているのかしら?
家族の様子がいつもと違うなと感じた時に、家族は心配になります。
それがうつ病の前兆なのか、それとも少し疲れているだけなのか分からない時があるでしょう。本人に聞いても、大丈夫だと言うのですが、明らかに大丈夫そうではありません。
ここでは、家族がうつ病になっているかのサインを7つ紹介します。これらのサインが多ければ多いほど、うつ病になっている可能性が考えられます。
この記事を読むことで、これらのことを知ることが出来ます。
☑ うつ病のサインに家族が知ることが出来る
☑ 家族の変化に気づきやすくなるため、早い段階で病院に繋ぐことが出来る
このテーマについて私が伝えられる理由は、現在私は、メンタルクリニックで10年以上臨床心理士として勤務し、年間1000件以上のカウンセリングを通して多くのうつ病の方の治療に携わる機会があります。
その中には、ご家族の方からの相談も多く、患者さん本人を支えるご家族の支援をする機会があります。
うつ病の方だけでなく、ご家族の方も心配が尽きません。もし、ご家族の中に様子がいつも違うなと思う方がいらっしゃるようでしたら、ここで紹介することがヒントになれば嬉しいです。
■ 目次 ■
1.うつ病かも?家族が気づく7つのチェックポイント
1.1 あまり寝られていない
1.2 お酒の量が増えている
1.3 見た目を気にしない
1.4 ぼーっとする時間が増えた
1.5 お休みの日に寝てばかりいる
1.6 食欲が無い/食欲がありすぎる
1.7 イライラすることが多くなった
2.まとめ【おかしいなと思ったら受診をうながしましょう】
目次
1.うつ病かも?家族が気づく7つのチェックポイント
1.1 あまり寝られていない
朝なかなか起きづらそうにしていたり、夜中にごそごそと起きだしているようですと、寝られていない可能性が高いと思われます。寝られない症状は、うつ病の方の中に多く見られる症状の1つです。特に、朝は体調が悪い傾向が見られます。朝の調子の悪さが目立ってくるようですと、一つのサインかもしれません。
✅ 朝から吐き気や頭痛、身体の重さなどの症状が良く見られます。予定したお休みではなく、「今日は体調が悪いから仕事お休みにする」などと、突然お休みを取るようなことが、月に1回から数回出てくる時があると要注意です。
1.2 お酒の量が増えている
以前にはあまり飲まなかったお酒を、飲む機会が増えたり、その量が増えているようなことはありませんか?
お酒を飲むことの理由として、
①寝つきを良くするため ②ストレスになることを考えないようにするため
などがあります。
ビール1杯程度の飲酒なら、多少寝つきの良さに効果はありますが、
飲酒量が増えると睡眠の質を悪くするだけでなく、アルコールによる身体への負担も心配になります。
✅ うつ病になる方の多くにアルコール依存症のリスクが高くなると言われています。アルコールを飲む習慣が出来て来ると、お薬による治療を行う上でも妨げになるので、可能な限りお酒を飲む機会は減らしましょう。
詳細は、こちらの記事不眠症必見 アルコールを減らせる4つの方法【臨床心理士が教える】を参照してください。
1.3 見た目を気にしない
以前なら、洋服や髪形など外見への身だしなみをちゃんとしていたタイプの方が、あまり見た目を気にしないようになります。
お風呂に入ったり歯を磨いたりすることも億劫そうで、出来なくなってくる方もいらっしゃいます。
そのような、日常的に当たり前に行っていた行動が出来なくなっている様子も一つのサインになります。
✅ 何かをしようとすると全てのことが億劫に感じやすくなります。頭では分かっていても、どうしても身体がついて来ないといった感じがあります。部屋の中が散らかってきたりと、見た目だけでなく身の回りの片付けも難しくなる状況が続く可能性はあります。
1.4 ぼーっとする時間が増えた
家にいる間、どこかぼーっとしている時間が増えていませんか?
以前ならよくお喋りをしていたような方が、ほとんどしゃべることもせず、静かにぼーっとしていることなどがあります。
家族が問いかけても、どこか心あらずといった感じだったり、家族との接触を避けるような様子が見られることもあります。
✅ あれこれ考えることが出来なくなっている可能性があります。睡眠が十分に取れていないことにより、疲れが残っている可能性もあります。人から何かを言われたり、それに対して返答をすることが面倒に感じたり、気を使ったりすることが出来なくなってくることもあります。その為、家族避けようとする傾向があるだろうと思います。
1.5 お休みの日には寝てばかりいる
以前なら、週末になると、外に買い物に出かけたり、友達と遊びに行くようなことがあった人が、
遅くまで寝ていたり、自室に閉じこもりがちで外に出てこないといった様子の変化があるかもしれません。
テレビを見たり本を読んだりといった活動自体も億劫になる方もいます。
✅ 平日の疲れをお休みの日に回復させる為に、寝ているのでしょう。しかし、ある程度健康的な状態だと、寝ていれば回復するのですが、うつ病になってくると、寝ているだけでは回復してくる感覚が持てないことが多いです。また、楽しいことをしたいという気持ちも減り、一日中寝ていたり、横になりながら、スマホで動画をぼーっと見ていたりする状態が続いていくこともあります。
1.6 食欲が無い/食欲がありすぎる
食欲が無く、食事の量が減っていませんか?
以前より食事の量が減っていたり、食事の場面が楽しくない様子が見られることがあります。
うつ病の方の多くに、食欲減退が見られます。
食べても味がしない・砂を噛んでいる感じがするなど、味覚の変化もあり、食欲が以前のようには持てない可能性があります。
また、逆に過食と呼ばれる、たくさん食べてしまう方もいらっしゃいます。夜中に冷蔵庫のものを食べていたり、急激に体重増加がみられるといった変化があります。
✅ うつ病の症状としての食欲減退もありますが、ストレスにより、胃腸の調子が悪化する方も多くいます。胃潰瘍のようなストレスによる影響を受けやすい病気などです。
「食べたいから食べている」というよりは、
「食べないとエネルギーが出来ないから食べる」といった感覚が強いです。
ご家族と一緒に生活をしている人は、家族が用意をしてくれることで、食事を取る機会がありますが、一人暮らしの方などは、食事をほとんど取らないで過ごしてしまう方もいるので、注意が必要になります。特に暑い時期に水分さえも取らないことで、脱水症状や熱中症などの危険リスクも高まります。
1.7 イライラすることが多くなった
些細なことでイライラしている様子はありませんか?
家族からのちょっとした声掛けに「うるさいんだよ」と声を荒げたり、自分が予定していたことがうまくいかないと怒ったりするような態度です。
うつ病の症状として、焦燥感や精神的な不安定が見られる場合があります。
✅ 家族としては心配なので、本人に色々と気になったり、声をかけたくなるのですが、本人にとっては、それがうるさく感じる時期があります。うまく説明が出来ないもどかしさかもしれませんし、自分でもどうすれば良いのか分からない中で、あれこれ言われると自分が責められているように感じてしまうこともあります。適度な距離感を持つことが、とても難しく感じやすくなるでしょう。
2.まとめ【おかしいなと思ったら受診を促しましょう】
メンタルの不調が出てくると、最初は、本人も自分の体調の異変に気付いていることもあると思います。
しかし、徐々に悪化してくると、自分でも今の自分の体調が病院に行く程度なのか、行かないでたまにお休みすれば良くなるのかの判断が難しくなってきます。
ご家族にとっても、これが病院に行くレベルなのか判断するのは難しいかもしれません(なるべく病院には行かせたくないという気持ちもあるでしょう)。
今回ご紹介したチェックポイントは、うつ病の方の症状でもあり、前兆として見られる状態でもあります。
最初は一つしか当てはまらないことも、徐々にいくつか当てはまるようになってきたら、病院に一度受診することをお勧めします。
継続的な通院が必要なレベルなのかどうかは、ドクターが本人の状態を聞きながら判断をしてくれると思います。
判断に迷ったら、まずは受診をすることを心掛けてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
参考資料としてうつ病本人を追い込む7つのキーワード【家族注意】も時間があれば是非。
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