カウンセリング

周りに流されやすい人が今日から出来る3つの方法【臨床心理士が解説】

周りに流されない



自分の人生なんだから、自分のやりたいことをやれば良いんだと頭では考えているんだけど、自分一人で選ぶことが出来ない人がいます。
気持ちの中で、これではいけない・・と考えていても、優柔不断で決められず、時間ばかり過ぎてしまう。
自分の意見なんて大した意見では無い・周囲が良く見えるから、と周囲の意見に流されてしまうことが多くなります


私が勤めるカウンセリングルームにも、多くの方が、自分を持てないこと・周りに流されているような自分を否定的に考えてしまう方の相談が数多くあります。

ここでは、周りの人や情報に流されず、自分の考えを持ち、それを軸に生活が出来るように今日からでも出来る3つの方法を紹介します。


この記事を読むことで知れること


 自分で選ぶことが出来るようになる

 自分で自分の行動をモニタリングして、対処できるようになる




■  目次  ■

  1.今日から出来ること①:周りからの情報を制限する

  2.今日から出来ること②:出来ないキャラになる

  3.今日から出来ること③:小さなチャレンジを1日に1個

  4.まとめ【自分に自信を持つことの大切さと難しさ】




では、早速ご紹介しますね。

1.今日から出来ること①:周りからの情報を制限する

情報を制限する


周りに流されやすい人の特徴として、周囲からの情報に対して敏感に反応してしまいがちです。


「あの人は褒めてくれたけれど、本心ではもっと頑張って欲しいと思っているはずだ」と、


周囲からの言葉に対して、言葉以上の意味を感じてしまうこともあるかもしれません。

または、SNSでとても生活が充実している人がいると、


「あの人が羨ましい。自分も何か始めなければ」と焦ってしまい、


今自分が取り組んでいることを否定してしまいがちになるかもしれません。


まず周囲から入ってくる情報を減らすことから始めましょう。


周囲からの情報が入ってくることによって生まれる、考えなくても良い無駄な選択肢を減らしましょう。


情報が入ってくれば来るほど、知らず知らずの内に選択肢が増えます。
すると、沢山考えた末に決めたあなたの考えが、他の選択肢に埋もれてしまい、価値が下がってしまうことになります。


これは、思考の問題というよりも、事実として起きてしまうことです。


このように選択肢が増えてしまうと、自分の考えは大したことが無いと考えてしまい、結果残りの選択肢を選びたくなってしまいます。


その為、情報は自分で選んで使える程度に制限する方が、良いでしょう。

! 雑学
 皆さん「ジャムの法則」ってご存じですか?1995年に行った実験で、24種類のジャムを売る場と、6種類のジャムを売る場を作ったところ、6種類のジャムを売る場の方がはるかに売り上げが高かったようです。そして、お客さんの満足度も6種類の方が高くなりました。24種類の方が選択すること自体の疲労感や、選択できなかった他の選択肢の方が良かったのではという後悔の気持ちなどが湧きやすかったようです。その教訓から、選択肢はある程度絞られていることによって、幸福感を得られやすいということが分かります。


具体的にどんな情報をカットすれば良いのか

具体的な中身ではなく、情報源として考えると、SNSやネット、テレビなどは身近な情報源ではないでしょうか。

情報の中身の精査(正しいか正しくないか・自分に合っているか合っていないかを考えること)は難しいので、
まずは自分が抱えられる情報程度に収めるのが良いのかもしれませんね。

2.今日から出来ること②:出来ないキャラになる

出来ないキャラ


周りに流されやすい方の特徴として、自分のことが後回しになり、周囲のことが優先順位が高くなる傾向があります。自分の中で、納得して進めていければ良いのですが、多くの場合、やらされている・振り回されていると感じやすいだろうと思います。


例えば職場の仕事を例にして考えます。本来自分がやらないといけない仕事があるにも関わらず、周囲から頼まれたことや、「これやっておいた方が良いんだよね」と良かれと思って毎日当たり前にやっている作業を優先してこなし、残り時間で自分の仕事をするといったことはありませんか?
さっさと終わらせて自分の時間を作れれば良いのですが、なかなかそうもいかず、就業30分前に、結局何もできなかったと、残業して作業を終わらすという毎日。

これが繰り返されると、周囲はあなたに様々な作業をお願いし、「周りに流されやすい環境」を作っていくことになっています。

つまり、流されやすいのは、


あなたが自己主張が出来ないからというよりは、流されやすい環境をあなた自身が作っている可能性があるということです。


では、どうすれば良いか・・・ここでは、「出来ないキャラになる」という方法をご紹介します。出来ないキャラとは、「仕事の効率が悪い」「周りに気が付かない」などなんとなく出来ないキャラになることです。


出来ないキャラになるメリットとしては、

周囲から期待を持たれなくなります
②あの人はそういう人だから・・と、そっとしておいてもらえます

これを読んでいる人の中には、そんな風に悪く思われたくないから嫌だなと感じる人もいらっしゃると思います。

確かに、これまでやっていた「周囲の様子に敏感で、周囲を優先する人」の方が、周りにとっては助かる存在にはなるかもしれません。けれど、それを優先させることが、あなたにとって疲れてしまったり、自分の時間が持ちづらくなるのだとしたら、残念です。


相手にとって大事な時間があるように、あなたにとっても時間は必要です。


また、ここでポイントなのは、出来ない人になる必要は無くて、出来ないキャラになることです。

キャラとはあくまで周りからのイメージであって、あなたの本質とは関係がありません。だから、周りから色々言われることも、あなたの本質とは無関係なので、ダメージを受ける必要はありません。

3.今日から出来ること③:小さなチャレンジを1日に1個

小さなチャレンジ


最後は、積極的な方法を1つ。小さなチャレンジを行ってみることです。

日常生活の中で、自分が決めて、自分で実行するという体験を少しでも積み重ねることが大切です。


流されやすい人の特徴として、「自分との約束を守らない」ことが多いのではないでしょうか。せっかく決めたのに、面倒になってきたり、つまらなさを感じてしまう。


「まあいいかぁー」と諦めるのは簡単なことですが、諦める行為が何度も続いてしまうと、自分が考えたことは、どうせ実行されないと脳がインプットしてしまい、余計に出来なくなってしまうことに繋がります


そこで、それを改善する方法の1つが、「小さなチャレンジを1日1個やってみる」です。自分で何かやることを決めて、それを実行するといった行動を繰り返していくことで、「自分で決めること・自分で行動すること」が以前よりも抵抗なく出来るようになるでしょう。


ポイントは、ほとんど負荷を感じずに出来ることを選ぶのが大切です。「今日から毎日3キロずつ朝ジョギングをするぞ!」のように、今まで毎日2.5キロ走っている人なら良いですが、そうではない人にはハードルが高すぎるかもしれません。普段行っているコンビニでは無くて、違うコンビニまで足を運んでみるなどや、いつも肉まんを買うのを、あえてピザまんを買ってみるなどです。



そんなことが何の意味があるの?って考える人もいらっしゃるかもしれません。


しかし、これには根拠もあって、毎日何か新しいことをチャレンジしようと考えることが、脳の活性化に繋がります。

そして、日常の中で何かないかなと意識することで、環境の捉え方が変わってきます(周りがどう思うかではなく、自分から見える景色の事です)。そして、こつこつ行うことで、チャレンジへの抵抗がなくなると、より大きなこともやってみようと、やれるだろうと自信を持ちやすくなると考えられます。

4.まとめ【自分に自信を持つことの大切さと難しさ】

自分に自信を持つって難しい


周りから流されてしまう人が、毎日の生活の中でやれることを3つ紹介しました。提案した中には、自分がマイナス方向に進んでしまうのでは?と心配された方もいたかもしれません。しかし、マイナスに働いていくのでは?という考えの一部に、自分を優先させることへの抵抗があるのではないかと考えます。周囲に流されたくない気持ちを持ちながらも、どこかで自分を優先させることへの罪悪感や戸惑いといった気持ちから、「流されるを選択している」可能性もあるかもしれません。


そこには、自分に対しての自信や信頼感が低くなっていることも関係があるかもしれません。自分には難しい・・・相手の方が正しいのでは?という思考になりやすく、結果自分より他者を優先させることになっているのでしょう。



自分を優先する、自分に自信を持つ。言葉では簡単に言えますが、とても難しいことでもあります。ただ、自分が日々の生活の中で意識しながら生活をするだけでも、徐々に身についていくことも出来るだろうと思います。

関連する記事として周りに流されやすい人の3つのメリット【臨床心理士が解説】も参照してみてください。

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