Yahoo知恵袋にこんな質問がありました
夜眠れません。
原因は、早く寝ないと、といったプレッシャーだと思いますが、わかってても眠れません。あ、今日は眠れないな、と思ったが最後、どんだけ疲れてようと寝不足だろうと無理です。どうもいつもなら眠りに落ちる時に、心拍数が上がる感じです。昔は気づいたら寝てたりしてたのですが、年々ひどくなってるようです。とにかく、もう眠れないな、と思った日は、どんだけ眠くても次の日まで眠れません。それが大きなストレスになっています。別に眠れなくてもいいや、って思いつつも、やっぱり眠れないとキツイです。
(一部省略:上杉)
「寝られないことがプレッシャーになり、早く寝ないといけないと更に不安になり寝られなくなる」といった負のループになってしまう方は多くいらっしゃいます。
この質問について(頼まれてもいないのに)勝手に答えてみようと思います。
不眠で困っている方のヒントになれば幸いです。
回答者ってどんな人?
私は、メンタルクリニックで10年以上臨床心理士・公認心理士として勤務し、年間1000件以上のカウンセリングを通して多くの方の治療に携わる機会があります。睡眠についての相談はとても多く、不眠が続くことで体調を壊してしまう方も多くいらっしゃいます。
目次
不眠改善:早く寝ようとしないことです
早く寝ようとすることが逆効果になっているかもしれません。
逆効果って何が理由?
- 早く寝るという意識がプレッシャーになっている
- 寝られないことでネガティブな気持ちを強くしている
- 布団=寝られない場所 だとインプットされている
ひとつひとつ解説しますね
早く寝るという意識がプレッシャーになっている
早く寝ないといけないという意識がプレッシャーになっています。
「〇〇しないといけない」と考えると、身体が緊張したり、不安を感じやすくなります。
心拍数が上がるのも、関係しています。
睡眠を始めるには、身体や気持ちがリラックスした状態が大切です。
自分にかけるプレッシャーを軽減することが必要でしょう。
寝られないことでネガティブな気持ちを強くしていく
寝られない状態が続くと、不安な気持ちやマイナス思考が強くなっていきます。
「このまま寝られなかったら明日の仕事に支障が出てしまう」と考えがち。
寝られない状態のまま、横になって寝ようとしても、ネガティブな気持ちばかりが先行してしまいます。
横になっている時間帯が、とても苦痛に感じやすくなります。
夜は、ネガティブな考えになる傾向があります。
布団=寝られない場所 だとインプットされてしまう
寝られない状態のまま布団に居続けることを続けると、布団=寝られない場所となります。
繰り返し同じ状況が続いてしまうことが習慣化してしまうことで、身体が自然と覚えてしまいます。
不眠解消はどう対処をしたら良いでしょうか?
不眠解消法
- 一旦起きてリラックスしましょう
- 起床時間を決めましょう
- 日々の生活を見直しましょう
一旦起きてリラックスしましょう
・焚火の動画を見る
・本を読む
・筋弛緩法
10分ぐらい寝られない状態が続いたら、一旦起きてしまいましょう。
寝室があるなら出てしまい、リビングに行くことをお勧めします。
「寝室・布団=寝られない」という状態を無くしていきましょう。
リビングに行ったら、リラックス出来そうなことをして過ごしましょう。
焚火の動画を見る
焚火の動画って見たことあります?
ただ焚火をしている動画なんですが、
これがとっても良いんです。
木がパチパチと燃える音
火がゆらゆらと揺らめく姿
背景に聞こえる川や風の音
薄暗い部屋の中で、焚火と一緒にリラックス出来ます。
そのまま、ソファーで横になったまま寝落ちもありですね。
おすすめ動画を探すなら、こちらを参照してみてください。
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焚火の動画で睡眠効果が高くなることを臨床心理士が解説【おすすめ動画あり】
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本を読む
スマホやテレビなど強い光は睡眠の妨げになります。
紙媒体の本を読むことでリラックスをしましょう。
先日こんなツイートをしましたので参考にしてください。
寝る前にダメな本📘
☑️電子書籍(明るい)
☑️長編ストーリー(先が気になる)
☑️仕事関連(仕事を思い出す)短編小説や風景の写真集などは良さそう。
スッゴい難しい専門書も分からなくて眠気を誘う。うなされない程度の読み物を✨
— 上杉哲也@焚火🔥カウンセラー (@uminokanata2020) March 10, 2020
筋弛緩法(リラックス方法)
リラックス方法の1つとして、筋弛緩法というリラックス方法もあります。
身体に力を入れた後に緩めることを繰り返すことで、全身の脱力を目指します。
寝られない時に始めても、なかなかすぐに出来ません。
ちょっとした時間に出来る方法なので、
すきま時間に練習をしておくと良いかもしれないですね。
詳しいやり方は、こちらのHPを、参考に!
https://tarzanweb.jp/post-183726
起床時間は決めましょう
自分が起きる時間は、毎日一定にしておくことが大切です。
寝られないからと、遅くまで寝ていると、その日の夜に寝られなくなります。
決まった時間に起きる癖を身体に覚えさせてください。
それ以上だと、夜の睡眠に影響が出ます。
日々の生活を見直しましょう
日々の生活の中でストレスを感じていることがあるのかもしれません。
ストレスを軽減する工夫も大切です。
友達と楽しくお喋り(今ならZOOMなどオンラインもありますね)
映画鑑賞(泣けるのが良いですね。泣くことでストレス軽減あります)
自分の趣味に没頭(新たに趣味をさがしてみよう)
また、身体が疲れているはずだと、日中横になってばかりなのは、マイナス効果です。
身体が疲れないことで、夜が寝られなくなります。
普段通りの生活をするか、逆に散歩をするなど軽い運動を始めてみるのも良いでしょう。
それでも寝られないなら、病院へ
色々と試してみたけれど、やっぱりうまくいかない場合は、メンタルクリニックへ相談に行くのも一つ。
睡眠状態に合わせてお薬を処方される場合がほとんどです。
今回の相談者さんのように、寝付くことに難しさがある場合は、寝つきに効果のあるお薬によって、睡眠の改善が期待できます。
または、睡眠が取れないのは別の睡眠障害の可能性も考えられます。
こちらの記事も参考にしてみてください。
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睡眠障害6つのパターン解説【うつ病との関連】
最近夜にちゃんと寝られないなと困っていませんか?そのような睡眠に関する症状が続き、日常生活に支障をきたしている場合は、睡眠障害の可能性があります。寝られない理由を「あー最近仕事が忙しくて、ストレスが溜 ...
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まとめ【寝られないのはきついですよね】
寝られない相談者への回答をしました。
まとめると、
不眠の解消法まとめ
・焦って寝ようとしない
・一旦起きて、眠くなったら寝室へ
・生活全体の見直しをしてみる
・状態が変わらなければ、病院へ
寝られない状態が続くのは、とてもしんどいですよね。
日中も何となくぼーっとしてきますし、スッキリしません。
睡眠負債なんて言葉もあるぐらい、睡眠は大切な時間です。
しかし、急いで寝ようとする行為自体がマイナスに働きやすいのも事実です。
焦って寝ようとはせずに、起床時間を決めるなど、睡眠習慣を安定させましょう。
また、生活全体を見直す機会を作るのも良いかもしれませんね。