彼女が最近病院に行ったら、うつ病と診断されました。たまに電話をするのですが、出てくれず、ほとんど連絡が取れません。メールなら、彼女のタイミングで見れるから良いかなと思うのですが、メールする時の注意点について教えてください。
このような質問にお答えします。
この記事を書いている人
メンタルクリニックで10年以上臨床心理士として勤務し、年間1000件以上のカウンセリングを通して多くのうつ病の方の治療に携わる機会があります。
うつ病の人への関わり方には配慮が必要だと言われています。
しかし、どういった配慮が必要なのか分かりづらい難しさがあります。
この記事が、大切な人がうつ病になって困っている方のヒントになれば幸いです。
目次
うつ病の彼女にメールする際の6つのポイント
【うつ病の彼女へメールする姿勢】返信が返ってこないことが当たり前
うつ病になると、まず人と関わることが億劫に感じるようになります。
それは、自分が大切にしているパートナーや家族に対しても同じです。
自分のエネルギーが切れてしまっていて、ただただ横になっている状態が続きます。
あなたからのメールにも、返信が出来ないのも不思議ではありません。
LINEで既読にすることすら出来ないことがあります。
その為、「返信が来なくても当たり前」という認識が必要です。
【うつ病の彼女へメールする内容】独りではないと感じてもらう
彼女は人付き合いを避けたい気持ちから、一人になろうとします。
あなたが心配してくれていることが分かっているからこそ一人になろうとします。
あなたの気持ちに応えたいけれど、応えられない。自分があなたの負担になりたくないと考えているのかもしれません。
相手がいることで、あれこれと考えないといけないことが増えてしまい、逆に苦しく感じています。
一方で、独りぼっちにはなりたくありません。
時には傍にいて欲しいという気持ちにもなりますし、自分の事を気にかけて欲しいとも思います。
彼女のことを思うが故に、ずっと連絡をせずに待っていると、
「自分の事なんて忘れてしまったのか」
「どうせ私なんて、その程度の存在なんだ」
などと考えてしまうのかもしれません。
一人にはなりたいけれど、独りにはなりたくない。
とても複雑で難しいのですが、彼女の中には様々な気持ちがぐるぐると変わり続けています。
独りではないと感じさせる為には、あなたのメッセージを伝えることは大切です。
時折届くメールを通して、彼女は独りではないと感じられるようになるでしょう。
【うつ病の彼女へメールする頻度】1日1回決まった時間に送る
毎日決まった時間に1通のメールを送ることを続けましょう。
出来れば決まった時間に送ることが出来ると良いと思います。
なぜ、毎日同じタイミングなのかと言うと、
ポイント
- 毎日のメールは、彼女にとって自分の事をちゃんと覚えていてくれていると感じられます。
- 同じ時間帯に来ることが分かっていれば、彼女は誰か知らない人からのメールだと驚くことなく、あなたのメールを受け取ることが出来ます。時には、その時間を待ち遠しく感じられるかもしれません。
メールの中身も大事ですが、メールを送るという行為が相手にどのようなメッセージとして伝わるかが大切です。
あなたが自分の事を考えてくれただろう時間。他ではなく、自分の事を優先して送ってくれていると感じられることに意味があるでしょう。
【うつ病の彼女へメールする中身】質問攻めにしない 提案をしない
どうしても、心配が勝ってしまうと、相手の状況を知りたくて質問口調が多くなります。
そして、良かれて思って「今度気分転換にドライブでも行こうよ」などとデートの提案をしたくなるかもしれません。
しかし、質問や提案は、彼女にとって時にはプレッシャーに感じられることもあります。
あなたのことを考えると、元気な姿を見せて安心させたいと考えているのが彼女です。
けれど、そのような元気な姿を見せられない自分が、とても駄目な人だと自己嫌悪になることもあります。
もし、彼女からの提案であれば、是非乗っかって欲しいと思いますが、あなたから、あれこれ質問をしたり提案をすることは避けた方が良いでしょう。
【うつ病の彼女へメールする内容】あなたの日常を伝える
あなたの今日の出来事を伝えるのが良いと思います。
特別な出来事が無かったとしても、今日起きた出来事について、メールをします。
今読んでいる本の事でも良いですし、会社に行きがけに見つけた美味しそうなパン屋さんのお話でも良いかもしれません。
「そんなもの、送られても迷惑じゃないの?」
そんな風に感じられるかもしれません。
ただ、うつ病の彼女にとっては、質問されて、それに答えないといけないと考える方がよっぽど苦しくなります。
あなたが近況を書いていると、彼女も少し調子が安定した時には、近況を教えてくれるかもしれません。
だから、あまりリア充を自慢するようなものでは無く、日常生活をただ切り取ったようなもので良いでしょう。
※あまり悩みとか不安などのネガティブな感情は控えましょう。
【うつ病の彼女へメールする時のメッセージ】将来の明るい未来をイメージ出来る内容を伝える
うつ病は治療が出来る病気です。
しかし、うつ病の当事者にとっては、このままの状態が一生続くのではないかと考えてしまうことも多いです。
将来は好転することを想像出来るような言葉かけは大切です。
「あなたが少しでも回復して、またいつもの喫茶店でパンケーキを食べたいですね」
「二人でこのつらい時期を乗り越えて、将来に『あんなことあったね』と笑い話のように話がしたいね」
「
うつ病の彼女へメールする時のポイントまとめ
うつ病の彼女へのメールまとめ
- 返信が返ってこないことが当たり前
- 独りではないと感じてもらう
- 1日1回決まった時間に送る
- 質問攻めにしない。提案をしない。
- あなたの日常を伝える
- 将来の明るい未来をイメージ出来る内容を伝える
うつ病の彼女自身はもちろん、あなたにとっても苦しい時間だと思います。
思い描いていただろう二人の楽しい時間が、今は持てなくなっているかもしれません。
しかし、うつ病は治る病気です。
二人で乗り越える、この時期があるからこそ、二人の絆は今まで以上に強くなり、お互いのことを思いやれる関係になれるでしょう。
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