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うつ病の方が自分にイライラした時の対処方法【事例あり】

イライラ自分へ向いた時の対処法うつ病になると、どこかとてもイライラする気持ちが強くなる方もいます。

 

その怒りの矛先が自分に向いた場合、それが強い時には自分を傷つけることにも繋がります

 

それは、とても危険ですし、避けなければなりません。

 

この記事では、うつ病の方がイライラを感じた時の対処法について紹介します

特に、そのイライラが自分に向いている時についてお伝えします。

 

この記事を書いている私は、メンタルクリニックで10年以上臨床心理士として勤務し、
年間1000件以上のカウンセリングを通して多くのうつ病の方の治療に携わる機会があります。私は、多くのうつ病の方とお会いする中で、イライラが相手に向かず、自分に向いて来るパターンが多いなと感じています。その為、ここでご紹介する考え方や方法が、今うつ病で悩んでいる人のイライラを変えていけるヒントになれば嬉しいです。

 

               目次

     1.イライラは病気なんだと理解する

     2.自分の期待する理想の形が高すぎないかを確認する

     3.こうあるべきという考えが強すぎないかを確認する

     4.怒りの感情を更に深掘りするーそこにはどんな感情があるのか【事例】

     5.まとめ

 

1.イライラは病気なんだと理解する

自分自身がイライラするのは自分の性格でも、持って生まれたものでもありません。

 

これは、病気がイライラさせています
うつ病の症状の一つに、自分自身を責める気持ちになりやすくなります

「自分はもっと努力しないといけないのに出来ていない」
「周りに迷惑ばかりかけている自分は駄目だ」

 

と、自分のことを責める気持ちになります。

 

そのような自分を責める気持ちがイライラと結びつきやすくなります。

 

中にはイライラではなく、抑うつ的になって、気持ちが沈んでいく人もいます。

 

実はうつ病ではなくて、躁うつ病(双極性感情障害)の可能性も?

うつ病の診断を受けた人の中に、実は躁うつ病の方がいらっしゃる場合があります。気分の波が激しく、うつっぽく気持ちが沈んでいる状態とは逆に、とても元気で活発になるような状態もあります。躁うつ病の方の多くに、気分が上がってくると共にイライラ感が強くなる方もいらっしゃいます。周囲と衝突しやすくなったりと、トラブルが増えることがあります。もし、イライラが強く感じられ、かつ以前と比べて活力があるように感じている場合には、躁うつ病を疑っても良いかもしれません。まずは、主治医に相談してみてください。

 

2.自分の期待する理想の形が高すぎないかを確認する

 

人は自分の期待するものと現実とのギャップがマイナス方向に大きければ大きいほど、

気分が悪くなる傾向があります。

 

例えば、病気になる前の自分は、仕事も出来てプライベートも充実していたとすると、

現在うつ病で治療中で、仕事も休んでいるし、引きこもって横になってばかりの生活に、ギャップが大きいです。

 

あなたがもし、病気の前のように戻りたいと思えば思うほど、

今なかなか体調が回復していかない自分にイライラすることが増えるでしょう。

 

うつ病の治療では、過去に戻ることを目標にするというよりは、

一番つらい状況から、+1にしていくイメージが大切です

 

 

例えば、1か月前の自分なら、一日中横になっていたけれど、

今は、お昼ぐらいから少し活動し始めて、近くのコンビニに行けるようになったぞ、という感じです。

 

 

一つずつ出来ていることに意識を向けるようにすることで、

自分の成長を確認するような意識を持つことが大切になります。

 

3.こうあるべきという考えが強すぎないかを確認する

 

「上司からの仕事の依頼は、ちゃんとこなすべきだ」

「せっかく友人が誘ってくれているんだから、飲み会にも付き合うべきだ」

 

 

こういった、「〇〇すべき」という考え方を、「べき思考」と言います。

 

 

自分の考え方がはっきりあるとも取れますが、

 

これはどちらかと言えば、考え方に柔軟性が無く、

考える力があまり得意ではない方に多いなと感じます

 

物事を考えられる人は、「あれも正しいかも。けれど、これも正しい時もある」と、

あれもこれもと考えるので、断定的なことを言わない(言えない)場合が多いです。

 

いつの間にか口癖が、べき思考になっていたら、注意が必要です。

 

4.怒りの感情を更に深掘りするーそこにはどんな感情が背後にあるのかを知る

 

怒りの感情は、人の感情の中でも分かりやすく表に出て来やすい感情です。

 

いくらごまかそうとしても身体が反応して、イライラしたりと不快な気持ちになってしまいます。

 

しかし、実は怒りの背景には、様々な気持ちが隠されている場合があります。

 

具体事例(架空)を挙げてみます。

 

Aさんは、2か月ほど前から何だかイライラしています。その理由も不明。分からないからこそ余計にどうしたら良いか分からず、変えられない自分にイライラが募ります。今までは、怒りを忘れるようにしていましたが、あえてその怒りについてカウンセラーと一緒に考えていくことにしました。すると、自分が家族と一緒に過ごしている時、家族皆が和気あいあいと喋っている状況で、一人だけ孤立していると感じ、イライラしていることが分かります。

そこには、孤独感や寂しさ、自分が存在していないような無価値感などがあることが分かりました。

そして、その体験は、自分が小さい頃に病弱で、いつも入院を繰り返しており、家族と一緒に過ごすことが出来なくて寂しかった自分がいたことにまで、思考が繋がりました。そのような自分の感情の繋がりを一旦理解してしまった以降は、イライラよりも寂しさの感じが強くなりました。徐々にイライラから解放され、家族と一緒にいてもイライラすることは減りました。

 

単純に怒りを抑えるようにすることでは、なかなかイライラを解消することは難しいでしょう。

 

どうしても蓋をするだけの対処だと怒りは再発します

 

怒り自体が様々な感情の入り口になっていると理解します。

 

その入り口だけを見てしまうのではなく、その先にある感情に目を向けることが大切です。

 

5.まとめ【自分にイライラしていると気づくことから】

 

いかがでしたでしょうか?

 

うつ病の方が、自分に対してイライラした時の対処法について紹介しました。

 

参考になれば幸いです。

 

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