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うつ病のことを親に言えない場合の対処【臨床心理士が解説】

 

悩んでる人
19歳の大学生です。心療内科でうつ病の診断を受けました。親に病気のことを伝えるようにとドクターから言われましたが、正直気が進みません。やっぱり親に伝えるべきなんでしょうか?伝えるとしたら、どうやって伝えたら良いでしょうか?

 

このような質問にお答えします。

 

この記事を読むことで、

こんな方におすすめ

 

  • つ病であることを親に伝える時の難しさについて分かる
  • うつ病であることを親に伝えることのメリットデメリットが分かる
  • うつ病であることを親に伝える方法が分かる

 

この記事を書いている人

メンタルクリニックで10年以上臨床心理士として勤務し、年間1000件以上のカウンセリングを通して多くのうつ病の方の治療に携わる機会があります。高校生から80代の方まで幅広い年齢層の患者さんとお話をする機会があります。また、うつ病の方を抱える家族の支援も行っています。

 

うつ病と一言で言っても、様々です。

 

そして、その病気を抱える方の、環境も様々です。

 

ここで紹介する内容が、今後のご家族との関係を良好にする参考になれば幸いです。

 

 

うつ病であることを親に伝える時の難しさは?

悩んでる人
わざわざ親に言う必要あるの??
悩んでる人
出来ればあまり言いたくないかも・・

親に心配をかけたくない

 

親が心配して苦労をかけてしまうのではないかと考えてしまうのではないでしょうか。

 

自分たちのことを責めてしまうのではないか、悲しませてしまうのではないかと考えるかもしれません。

 

両親が、高齢であったり、親自身も体調や生活に困っている状況だと、余計に伝えることに躊躇するでしょう。

 

親が理解してくれない

 

「そんなの気のせいだ」

 

「気持ちの問題だから、強い気持ちを持て」

 

などと頑張るように言われてしまうかもしれないと考えるのではないでしょうか。

 

どうせ分かってもらえないし、逆に色々と言われたくないと考えると、伝えることをあきらめたくなりますよね。

 

 

親とそもそも関係が良くない

 

元々親に自分の事を相談したり、話をする関係ではない場合もあります。

 

実家から離れて疎遠になっていたり、そもそも会話もしない関係だったりもします。

 

うつ病になったからといきなり相談をするとはあまり考えられないかもしれません。

 

急に相談をするということにも抵抗を感じやすくなるでしょうね。

 

 

うつ病であることを親に伝えることのメリットデメリット

 

伝えるメリットとデメリット

メリット① 現実的なサポートを受けられる

 

現実的なサポートとは、

お金:経済的に援助をしてもらえる

家事:掃除や洗濯など身の回りのことをしてもらえる

子育て:小さい子どもがいる場合は、子どもの面倒を見てもらえる

 

うつ病になると、普段行っている身の回りのことが出来なくなってしまいます。

 

その為、普段の生活を回すためのサポートをお願いすることが出来ます。

 

そうすることで、横になって休んで過ごすことがしやすくなりますよね。

 

メリット② 気持ちのサポートが受けられる

気持ちのサポートとは、

話を聴いてもらえる:相談だったり愚痴だったりを言いやすい。自分で抱えすぎないで過ごせるようになる

一緒に考えられる:一人だと考えられないことも、家族と一緒なら皆で頭を捻らせて考えることが出来る

気持ちがふさぎ込みやすい時に話を聴いてもらえます。

 

人付き合いは面倒ですが、独りにはなりたくありません。

 

そんな時に、傍にいてくれる存在はとっても大きいものになるでしょう。

 

 

デメリット① 理解を得られず、逆に責められる

 

説明をしても、家族は理解出来ないかもしれません。

 

「まさか、うちの子に限って」とまるで、犯罪者のような扱いをされることもあります。

 

 

理解されないだけでなく、「お前の考えが甘いからだ」と責められることもあります。

 

デメリット② 家族が過保護になり、自由が持てなくなる

 

うつ病と知ると、とても過保護になる家族もいます。

 

一人暮らしの家から実家に引き戻され、手取り足取りのサポートをされます。

 

そのサポートが過剰になると、自分の自由にできる空間が少なくなります。

 

色々と口を出されることも増えてくるので、逆にそれがストレスになってしまう可能性があるでしょう。

 

入院には親の同意が必須

入院が必要になった場合には、親の同意が必要になります。

任意入院という、本人の意思で入院する方法もありますが、精神科に入院する場合は、保護者の同意が必須です。

入院の際に、親に言う方もいますが、あらかじめ調子が悪いことは伝えておくことも大切ですね。

 

 

うつ病であることを親に伝える方法は?

親に伝える方法

ドクターやカウンセラーから説明をしてもらう

 

心療内科の主治医の先生や、カウンセラーから説明をしてもらうのも1つです。

本人が話をするより理論的に説明をすることが出来ます。

 

権威のある立場の人から伝えられると、説得力がありますし、親も感情的になりづらくなります。

 

兄弟や親戚、共通の知人と一緒に説明をする

 

あなたがお話しやすい人に対してまずは説明してみてはいかがでしょうか。

 

あなたも本音を包み隠さず話すことが出来るでしょうし、理解も得やすいでしょう。

第3者がいることで、お互いの意見の代弁者になってもらえるでしょう。

 

まずは、理解者や味方を増やして、一緒に親へ説明することもありですね。

 

 

ストレートにありのまま伝える

 

今の状況をそのまま淡々と伝えるのも1つです。

 

場合によっては、自分が心配するほど親は抵抗なく受け止めるケースも多いです。

既に親は気づいていたよってことも、結構聞きますね。

 

この機会に、親にお願いをしたいことも合わせて伝えられると良いでしょう。

 

 

うつ病であることを親に伝える方法まとめ

親に伝えるまとめ

この記事のまとめ

・ドクターやカウンセラーから説明してもらう

・兄弟や親戚、共通の知人と一緒に説明する

・ストレートにありのまま伝える

・メリットとデメリットに注意をする

 

伝え方についてまとめました。

 

病気のことを伝えることは、とても難しいことだろうと思います。

どのように反応するか、その後の関係性はどうなるかと考えると、余計に苦痛になるかもしれません。

 

ただ、1つ大切なことは、「親にも理解する時間が必要」ってこと。

親だからと言って、すぐに理解が出来たり納得できないこともあります。

 

子どもが病気になったことのショックは、とても大きいのです。

 

だからすぐに受け止めてくれたり、してくれないこともあります。

 

ただ、少しずつ時間をかけて、病気のことを理解し、家族と共に治療を進められると良いでしょうね。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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