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カウンセリングで失敗する人の3つのパターン【臨床心理士が解説】

失敗しないカウンセリング

 カウンセリングをスタートしても、思い通りに改善が見られない人も多く見られます。その理由は、全てご本人の課題だと考えてしまうことは早急すぎますが、普段お会いしている中で、うまくいかない方の多くに、似たような3つのパターンがあるなと感じました。

そこで今回は、カウンセリングを始めてもうまくいかない人(失敗する人)の3つのパターンを紹介します。そして、このような失敗にならないようにするためには、どうしたら良いのかについても加えて解説します。

この記事を読むことで、

☑ カウンセリングがうまくいかない3つのパターンを知れる

☑ カウンセリングを失敗しない為の3つの方法を知れる

では早速始めてみましょう。

■  目次  ■

1.カウンセリングで失敗する人の3つのパターン
 1.1 誰かに言われたからと始める人
 1.2 カウンセラーが全ての答えを持っていると考える人
 1.3 出来ている部分よりも出来ていない部分にばかり注目する人

2.カウンセリングを失敗しない3つの方法
 2.1 自分の意志で始める
 2.2 自分のこころと向き合い、自分を理解しようと努める
 2.3 自分の些細な変化にも気づけるようになる

3.まとめ【継続が大事」

1.カウンセリングで失敗する人の3つのパターン

1.1 誰かに言われたからと始める人


カウンセリングを始めたきっかけが、誰かに言われたので来ましたという人です。そのような方の中には、自分自身でカウンセリングの必要性を感じていない方がいらっしゃいます。または、そもそもカウンセリングを受けるように言われた問題にについても、問題だと感じていない方もいらっしゃいます。別の記事にも書きましたが、カウンセリングを始める上で必要な事として、自分がこのカウンセリングをすれば良くなるだろうと少しでも考えられたり、目の前のカウンセラーと一緒に頑張ろうという気持ちが持てることが、うまくいいく要因の1つと考えられます。その為、自分が課題を抱えているということをまずは把握し、それを自らが治そうと思う気持ちが大切でしょう。

Q:自分はまだちゃんとした目標がありません。漠然と始めようかなとおもったんですけど、駄目ですか?


A:そういう始め方でも最初は問題ありません。一緒に何回かカウンセリングを受けていく中で、自分の抱えている課題を整理したり、カウンセラーと過ごす時間の中で、ある程度の自己理解と今後の課題を見つけていくことになります。その後、改めて方針を決める段階で、自分がカウンセリングを続けたいのかを考えられたら良いでしょう。

1.2 カウンセラーが全ての答えを持っていると思っている人


「先生それってどうしたら良くなりますか?」「先生私は結局何をすれば変わるんですか?」とカウンセラーに答えを求める方がいらっしゃいますが、多くの場合それは失敗に終わります。それはなぜかと言うと、「カウンセリングの目的は共有しているが、そこまでの道のりへの理解がカウンセラーとご本人の間でずれがある」からです。


カウンセラーの役割は、ご本人が問題解決をしていけることをお手伝いする人です。この問題解決の方法とは、カウンセラーが全ての答えを持っていて、それをあなたにプレゼントして、それを実行すれば、全てが解決するといったシンプルなものではありません。
どちらかと言えば、ご本人がその問題について、じっくりと悩み、考えることに寄り添い、そして自分の中で一つ一つの問題について自ら抱えていけることをお手伝いしていく人です。


自分が抱えられるようになるということは、今後同じような状況に陥った時、カウンセラーの力を借りなくても、自分の中で試行錯誤が出来、そして乗り越えていけるようになることを大切にしています(誤解を生みやすい部分ですが、決して一人で何でも解決するということではなく、自らが必要な支援を周囲にお願いすることが出来るというのも大切なことです。適切な場所や人にお願いが出来るという行為を自ら判断して出来るようになるという意味です)。
自分のこころと向き合っていく中で、自分にとって良い解決策を見つけていき、それを実行できて行けることを目指します。


その為、カウンセラーが答えを持っているということを過剰に期待したり、貰えるものだという意識があまりに強すぎると、「何もくれない・何も教えてくれない」といった不満感を感じやすく、中断になってしまうこともあるでしょう。

1.3 出来ている部分よりも出来ていない部分にばかり注目する人


カウンセリングを継続して行く中で、様々な変化が生まれます。例えば、今までは苦痛に感じていた職場の人間関係も、適度に距離を取れるようになることで、気持ちが楽になれたり。相手の要望を全て受け入れず、NOと言える機会が出てくるなど。一見ポジティブな変化のようにも感じられるものですが、人によっては、「相手から逃げているだけ。」「NOと言わないで、言われたことを全うできる自分になりたい」などと考え、自分の変化をマイナスまたは、「十分ではない」と捉えてしまうタイプです。


そのように、完璧主義で、自分の目標設定を高く持ちすぎることで、自分に余裕がなくなり、かつ何をやってもダメで、自分に力が無いと考えてしまう傾向が強くなります。

完璧主義については、うつ病の完璧主義があなたを困らせる【改善策解説】を参照してみてください。


このような方は、「カウンセリングを受けていても、全く変化が無い。意味が無い」と考えてしまい、中断になってしまうこともあります。


変化はすぐに訪れるものではないですし、また、変化を感じられるかどうかは、その方の見方にも影響されます。ただし、この例のような方が変化を感じない時に、「あー自分はまた、完璧主義な自分が出て来てしまって、自分が今やっていることや、自分のことを否定的に見ているな・・・いかんいかん」と、少し距離を取って自分を見つめられるようになってくると、ぐっと変わってくるチャンスになります。

2.カウンセリングを失敗しないための方法とは?

2.1 自分の意志で始める


カウンセリングを続けていくことを自分の意志で始める(続ける)ようにしましょう。誰かの為に行うのではなく、自分の為の時間として利用しましょう。もし、自分には必要性を感じていないのだとしたら、今は行うタイミングでは無いのかもしれません。


 もし、あなたの周りにいる人がカウンセリングを勧めているようでしたら、その周りの人が困っているのかもしれません。状況や内容にもよりますが、その方がカウンセリングを受けるのも一つの方法です。例えば、精神的に落ち込んでいる家族に対してどのように接していけば良いのか分からない・・といった人には、家族として支えていく方法について考えていくカウンセリングもあります。


2.2 自分のこころと向き合い、自分を理解していこうと努めることが出来る


自分のこころと向き合うという作業は、多くの場合難しく感じることがあります。そして、毎回が楽しい体験ではなく、辛い気持ちを思い出させてしまう過去もあるでしょう。そのような自分の影になっている部分をカウンセラーと共に、一緒に抱える機会を持つことで、気持ちの整理に繋がることもあります。

2.3 自分自身への些細な変化にも気づくことが出来る。


自分のことを語り始めるようになると、自分に対して目を向ける機会が増えて来ます。今までは外側ばかりに注目していた意識が、徐々に自分の気持ちに注目し、些細な変化に対して感じやすくなることが多くなります。そのような気持ちの動きを「あーなんか私の中で色々と動いているようだな・・・」と眺めていくことが大切です。この動きの意味を知っていくこと出来るようになると、こころと身体のバランスが取りやすくなります。


3.最後に【継続が大切】


この記事では、カウンセリングで失敗する3つのパターンの紹介と、失敗しない工夫について紹介しました。

大事なポイントとしては、カウンセリングには継続性も必要なことだろうと思います。困っていることがあれば、すぐに解決方法を知りたくなるし、自分がうまくいかないのは自分が知らないから教えてもらおうと考えるのも自然な事とも言えます。ただ、そういった自分のことを少しずつ受け入れて、よりよく生活をしていくには、継続性は大切な事だと思います。続けていく中で、様々な気づきを得ていくことで、結果的に良い変化を生み出すのではないかと思います。


カウンセリングという時間が、あなたにとって、有意義な時間になればと思い、ご説明いたしました。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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