そんな疑問にお答えします。
はじめてのカウンセリングってどきどきしますよね。
どんなことから始めるのが普通?
こんなことで相談してよいの?
はじめはどんなこと聞かれるの?
初めてでちょっと心配って人へヒントをお伝えします。
これを読めば、カウンセリングの抵抗が減って、始めてみようと思えたら嬉しいです。
この記事を書いている人
メンタルクリニックで10年以上臨床心理士・公認心理士として勤務し、年間1000件以上のカウンセリングを通して多くの患者さんの治療に携わる機会があります。カウンセリングを初めて受ける方とお会いすることも多いので、参考になるヒントをお伝えできると思います。
目次
カウンセリング初回で話すのは、この4点だけ
これを話さないといけないという明確なルールはありません。
私がカウンセラーの立場で初回に話を聴くポイントは、以下の4点です。
カウンセリング初回に話すポイント4点
- 今困っていること
- なぜカウンセリングを受けようと思ったのか
- カウンセリングへの期待
- 将来の自分のなりたい姿
それぞれについて解説しますね
カウンセリング初回①:今困っていること
今どんなことで困っていますか?
職場や学校に行けない。
職場や学校の人間関係に困ってる。
家族関係に悩んでる。
人によっては、いつも不安感やイライラ感、気持ちの落ち込みなどで、落ち着かないかもしれません。
このように、人によって困っている状況は様々です。
今生活をしていて困っていること辛いことについて、まずお話をしてみましょう。
カウンセリング初回②:なぜカウンセリングを受ける?
カウンセリングを受けようと思ったきっかけは様々です。
・毎回同じことで失敗してしまう
・頑張ったけど、うまくいかない
・根本的な問題解決がしたい
・友人や家族から勧められた
カウンセリングをこのタイミングで受けるには理由があります。
実際に、相談者の方とお会いしていると、カウンセリングをやろうと考えていたけれど、きっかけが作れなかった人がいらっしゃいます。
考えていることを行動に移すには大きなハードルがあるはずです。
きっかけは、些細な場合もあります。
しかし、その人の悩みの本質になっていることも多く見られます。
その為、きっかけについても丁寧に聴いていきます。
周囲から勧められた・・自分では必要と感じていない
カウンセリングを周囲から勧められて始める方もいらっしゃいます。
必要だと思っていないのに始めた方は、モチベーションは低いでしょう。
自分に必要性を感じて始められる人と比べると、カウンセリングの結果はどうしても低くなる傾向があります。
なぜかと言うと、自分が必要だと感じた時に始められることによって、自分の問題を前向きに捉えていこうと考えることが出来るからです。
必要としていない方は、どうしても「受け身」になりがちです。
カウンセリング以外にも言えることですが、思考が止まっている状態で始めても、時間と労力が無駄になってしまうでしょう。
必要とするタイミングまで待つことも1つです。
ただし、必要と感じていないという気持ちの背景に、「何をされるか分からないから」「自分に必要なのか分からない」など、「知らないこと」によって、必要性を感じられないとしたら、一度カウンセリングで話をしてみて、自分の体験から判断してみるのも良いでしょう。
初回カウンセリング③:カウンセリングへの期待
カウンセリングを受けることに様々な期待があるでしょう。
カウンセリングを受けようと思ったきっかけと重なる部分もあるかもしれません。
・今困っていることの解決方法が分かる(アドバイスが貰える)
・話をじっくりと聴いてもらえる
・自分を理解するきっかけになる
・問題の整理が出来る
カウンセリングを受けることに、抵抗を持つ人だけでなく、過剰な期待を持たれる方もいらっしゃいます。
その方の期待を聴いておくことによって、カウンセリングの目標設定を行うことが可能になります。
アドバイスはもらえない
「アドバイスをください」と話される人がいます。
しかし、カウンセリングはアドバイスをする場ではありません。
カウンセリングは、あなたが抱える課題や困り感についてカウンセラーと一緒に解決に向けて歩んでいくものです。
どちらかと言えば、あなたの伴走者のようなイメージが近いかもしれません。
「カウンセラーはプロだから、全ての問題に対して答えを持っている」と考えるのは間違えです。
あなたがカウンセラーにそのような期待を持っていると、自分で考える機会が減るだけでなく、理想と現実のギャップに苦しむことになるでしょう。
こちらの記事を参照してみてください。
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初回カウンセリング④:将来の自分のなりたい姿とは?
自分がカウンセリングを受けることで、なりたい自分に近づけると考えるのは自然な事です。
困り感が、今ほど強くない生活が出来るようになった将来の姿はどんなイメージでしょうか。
自分の理想の姿をイメージできることは大切な事です。
実際は、「どうしたら良いのか分からないのでとりあえず来ました」と話される方も多くいます。
そのような場合は、少しずつ自分の事を話をしていきながら、カウンセラーと一緒に目標を見つけていくのも良いでしょう。
初回カウンセリングで困ったら、質問してもらいましょう
最初から上手に話せる人はいません。
自分のことを話すのが慣れている人なら別ですが。
話すことへの苦手意識があるなら、カウンセラーから質問してもらいましょう。
「初めてなので、何からどう進めたら良いのか分からないので、教えてください。」
最初に伝えても良いかもしれませんね。
多くの場合、初回はカウンセラーが質問する機会は多いと思います。
なぜなら、これまでに紹介した4点に加え、関連する事柄についても、お話を聴きたいのです。
あなたが、今困っていることを様々な角度で知ることで、あなたの問題点を明らかにしようとするからです。
話し始めると、けっこうお話が出来る人は多いです。
質問に答えるような形で、少しずつ整理をしていきましょう。
まとめ【初回カウンセリングで上手に話すことを目指さない】
カウンセリングを始める時に、何を話したら良いのかをまとめました。
カウンセリング初回に話すポイント4点
- 今困っていること
- なぜカウンセリングを受けようと思ったのか
- カウンセリングへの期待
- 将来の自分のなりたい姿
最初から知らない人に自分の事を自己開示することは難しいものです。
そして、自分の事を整理立てて説明することも出来ないでしょう。
自分に対してハードルを上げすぎないことが大切。
話せることを話してみる気持ちで、
初めてのカウンセリングに臨んでみたらいかがでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。