このような質問にお答えします。
こんな方におすすめ
- 無料でカウンセリングが出来る理由を知りたい人
- 無料カウンセリングを受ける際のの注意点を知りたい人
この記事を書いている人
メンタルクリニックで10年以上臨床心理士・公認心理士として勤務し、年間1000件以上のカウンセリングを通して多くの患者さんの治療に携わる機会があります。カウンセリングルームの運営も行っている立場で、料金のからくりや注意点をお伝えすることが出来るでしょう。
目次
なぜ無料でカウンセリングが出来るの?
それを知るためには、無料カウンセリングの目的を知ることが大切です。
無料カウンセリングの目的
- 集客をすること
- その他で収益を得ているので、収益を目的としていない
- 社会貢献・ボランティア
1つずつ説明しますね
集客すること
最初を無料にすることで人を呼び込むことが目的です。
その後有料コースに案内することで、最終的な収益を得ることを目的としています。
つまり、お金という最初のハードルを越えやすくしています。
その為、初回のみなどの制限がかかっている場合があります。
その他で収益を得ているので、収益を目的としていない
公的機関のカウンセリングはその1つでしょう。
教育相談所や児童相談所のような子どもの相談場所は、公的なサービスです。
税金が使われている為、利用する人からお金を徴収することはありません。
カウンセリングでは無いですが、他のサービスでも見られます。
Googleは、検索エンジンとして利用者から使用料を取っていません。
Googleの主な収入源は「広告」です。
沢山に人が利用する仕組みを作っていくことで、企業が広告をお願いすることが増えて来ます。
その為、使いやすい検索エンジンを無料で利用してもらうことにより、Googleには利益が入ってきます。
このような仕組みづくりがカウンセリングにも利用されている可能性があります。
社会貢献・ボランティア
問題を抱える当事者が、同じように困っている人たちに対して行うサービスなどがあります。
例えば、いじめられた経験のある人が、いじめを受けている人にカウンセリングをします。
そこには、当事者へのサービスを目的にしているだけでなく、社会への啓蒙活動の一環として行っている場合もあるでしょう。
無料ではありませんが、かなり安い料金で利用できるようにしている場合が多く見られますね。
無料カウンセリングの4つの注意点
チェックリスト
- 結果的に高い商品や不必要なサービスを受け取ることになる
- サービスが突然終了になってしまう場合がある
- 専門性の低いカウンセラーにあたる可能性が高い
- 問題に向き合うという姿勢が低くなる
それぞれについて説明をしますね
結果的に高い商品や不必要なサービスを受け取ることになる
初回のみ無料で次の回から高額なサービスを勧められる場合があります。
断ることが出来れば良いのですが、押しの強さに高額商品を買わされたり、
怪しい集まり(宗教団体)に勧誘されるといった事例もあります。
集客を目的とした無料カウンセリングに多く見られます。
サービスが突然終了になってしまう場合がある
収入源となる事業の業績が足踏みした状態になると、必然的に他のサービス存続への影響が出て来てしまうでしょう。
カウンセリングに収益を求めていないサービスで起こりやすいでしょう。
この時の弊害としては、継続した面接を受けられなくなることです。
カウンセリングでは、初回カウンセリングで問題を整理したり、解決に向けて動き出すことは難しい場合があります。
3か月から半年、またはそれ以上かけて、少しずつ自身の変化を見ていく時間がカウンセリングには必要になります。
その為、カウンセラーとの関係作りに時間をかけ、やっと色々と話が出来はじめたタイミングで中断すると、気持ちがマイナス方向に働きやすくなります。
専門性の低いカウンセラーにあたる可能性が高い
安いカウンセリングを提供する所では、無資格であったり、経験の浅いカウンセラーが担当になる場合があります。
担当との相性が良ければ問題ないのですが、カウンセリングを受けることによって、マイナスに働いてしまう可能性があります。
カウンセリングに費やした時間が無駄になってしまうだけでなく、気持ちが沈んでしまうこともあるかもしれません。
注意ポイント
当事者同士のカウンセリングも要注意
カウンセラーが自分と同じ経験をしているといった当事者同士のカウンセリングも注意が必要です。
カウンセラーが同じ病気や障害があると、共通体験として話すことが出来るメリットがあります。
しかし、
「こうすることが良い。だって私はそれで克服したから。」
と、自分をモデルケースのように語る人には要注意です。
あなたの体験とカウンセラーの体験は、それぞれであるという認識をベースに話し合えることが必要です。
問題に向き合うという姿勢が低くなる
良くも悪くもお金を払っているか否かで、相談に対する意識が違ってきます。
お金のやり取りがあることにより、相談者もカウンセラーにも、目の前に対する課題への取り組み方が変わってきます。
お金を払わないと、「まあ無料だから、試してみるか」と考えるでしょう。
気楽さとも言えますが、課題に向き合う気持ちを低くしている可能性があります。
無料カウンセリングはお試し。真剣に継続するならある程度お金を支払う覚悟を
公的サービスを除く無料カウンセリングは、お試しと考えましょう。
カウンセリングの雰囲気を感じたり、話をしてみる体験をするぐらいの感覚で良いと思います。
本当の意味で、自らの課題と向き合っていくことを目指すカウンセリングでは、一定の期間がかかります。
また、「カウンセリング行きたくないな」と思いながらも、行って話をするような経験を通して、課題に向き合う時間を持ちます。
当然一人で行うものではなく、カウンセラーと一緒に進めていくことになります。
厳しい言い方をすれば、「無料で出来るのは、無料で出来ることでしかない」ということになります。
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無料カウンセリングの注意点まとめ
無料で受けられるカウンセリングの注意点は、
無料カウンセリングの注意点
- 結果的に高い商品や不必要なサービスを受け取ることになる
- サービスが突然終了になってしまう場合がある
- 専門性の低いカウンセラーにあたる可能性が高い
- 問題に向き合うという姿勢が低くなる
となります。まずはカウンセリングを体験してみようと考えている人には良いかなと思います。
「10を聴くよりも、1のカウンセリング体験」
そんな気持ちで、試してみてはいかがでしょうか?