メンタルクリニック通院手引き

【重要】精神科通院を助けてくれるお金に関する5つの方法

精神科の通院に行き始めると、何かと経済的に厳しくなってきます。会社をお休みすることで、収入が減ってしまったり、継続的な通院が必要になることで、医療費がかかってしまいます。経済的な理由から、通院が出来ない状況になってしまうと、症状が悪化してしまう可能性があります。

ここでは、

1.治療費を安くする方法/支払いを減らす制度を知ることが出来る

   1.1 自立支援制度
   1.2 障害者手帳
   1.3
 納付猶予制度

2.定期的な収入源を得る方法

   2.1 傷病手当金
   2.2 障害年金

 を5つご紹介します。

1.治療費を安くする方法/支払いを減らす制度

 1.1 自立支援制度

医療費にかかる負担金を減らすための公的な制度です。6か月以上の継続的な通院が必要だと認められた人が利用できる制度になります。

 ■この制度のメリット

・通常3割負担の医療費が1割負担まで軽減される(指定の医療機関・薬局)

治療費の上限あり(世帯所得や治療内容に応じて)
 上限があることで、月々の医療費が抑えられるだけでなく、あらかじめ自分の生活資金の予算を立てておくことが出来ることもメリットになりますね。

・デイケアや訪問看護にも使える
 診察だけでないのはありがたいですね・・・

・職場に連絡されない

 ■世帯所得ってどれぐらい?

所得区分 世帯所得状況 年収(手取り) 月額負担額 「重度かつ継続」の場合の上限額※
生活保護 生活保護 0円 0円 0円
低所得1 市町村民税非課税であり、本人の所得が80万円以下 約80万未満 2500円 2500円
低所得2 市町村民税非課税であり、本人の所得が80万円より上 約80万~100万未満 5000円 5000円
中間所得1 市町村税の納税額が3万3000円未満 約100万~150万未満 「高額療養費」の限度額が上限(57600~81000円) 5000円
中間所得2 市町村税の納税額が3万3000円~23万5000円未満 約150万~500万未満 10000円
一定所得以上 市町村税の納税額が23万5000円以上 約500万~ 対象外 20000円

※また統合失調症などの長期間継続した診察が必要だとされる方は、「重度かつ継続」という区分が適用される為、別の枠で自己負担額の上限が決められます。

■申請する場所

 市区町村の障害福祉課などが窓口になります。

 1.2 障害者手帳

障害のある方が取得できるサービスのことです。障害の種類や程度によって、様々な福祉サービスをりようすることが出来ます。

ここでは、精神障害者保健福祉手帳について説明します。

■対象者は?

日常生活や社会的な生活について、長い間制限がかかるだろう精神疾患の方が申請できるものです。

例えば、以下の精神疾患が一例として挙げられます。

・統合失調症

・うつ病、そううつ病などの気分障害

・てんかん

・薬物やアルコールによる急性中毒またはその依存症

・高次脳機能障害

・発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)

・その他の精神疾患(ストレス関連障害など)

■メリットとは?

・NHK受信料

・携帯電話料金

・上下水道料金

・住民税・所得税・相続税

・美術館や動物園などの公共施設の入場料

・鉄道・バス・タクシー等の運賃

・コープ・生協の配達手数料

・軽自動車税

・駐車場利用料

■申請する場所

 お住いの市区町村が窓口となります。

1.3 納付猶予制度

国民年金保険料の納付が経済的に難しくなった場合に、その納付が免除になったり、猶予になったりする制度のことです。

■メリットとは?

・年金の支払いを一時止めて置ける。

・万が一事故になって、その事故による障害を負った時に、障害基礎年金の受給資格を確保することが出来る

・10年分は、後からさかのぼって支払うことが出来る

■対象者とは?

 ・50歳未満の国民年金を払うことが難しい人

 ・収入が「(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円」以下の場合(57万円(単身)92万円(既婚者)以内

■どこに申請すれば良いの?

 市区町村の障害福祉課などが窓口になります。

2.  定期的な収入源を得られる

傷病手当

傷病手当金は、病気やケガなどの理由により、会社をお休みになっている方が、給与の約3分の2の支給額を最長1年6か月受けられる制度になります。
※自営業者や個人事業主は該当しません。

■この制度のメリット

・会社で働いている人(健康保険には既に加入済み)

・健康保険に加入している派遣社員の人やパート社員の人

・働くことが出来ない状態なら、どんな病気かケガかは問われません

・支給途中で退職しても、もらい続けることができます(条件あり)

■申請するには?

 会社から休職期間中に連絡があることが多いですが、中小企業などのメンタルに不調をきたした社員への支援経験の乏しい場所では、知らない可能性もあります。保険者に問い合わせをするのが良いでしょう。

詳しい手続きを知りたい方は、【失敗しない】傷病手当の手続きを臨床心理士が解説【メンタルクリニック】を参照

障害年金

障害年金とは、病気や障害のある人に対して行う公的なサービスとのひとつです。

 ■この制度のメリット

・月々定期的に年金が支給されるので、経済的に破綻しないで済む。

■対象はどんな人?

条件1:国が定めた障害認定基準に該当する障害があること

条件2:20歳から64歳

条件3:初診日以前の年金の納付状況に問題がないこと

条件4:初診日から1年6か月が経過していること

■支給額ってどれぐらい?

障害認定の等級や初診時の保険加入状況によって違ってきます。

障害基礎年金障害厚生年金
1級障害97万4125円+子供加算   (報酬比例年金額)×1.25
 +配偶者加給年金額
約8万円/月 約16万円/月
2級障害 77万9300円+子供加算 (報酬比例年金額)
  +配偶者加給年金額
約6~7万円/月 約12万円
3級障害 (報酬比例年金額)
※最低保証:58万4500円
約5~6万円/月
障害手当金(報酬比例年金額)×2
※最低保証:116万9000円
約10万円/月

障害基礎年金:初診日に、国民年金加入者/未成年/生まれつきの障害

障害厚生年金:初診日に、厚生年金加入者

■申請する場所

 年金事務所が窓口になります。しかし、様々な書類が多い為、自分で行うことが難しいかもしれません。その時には、社労士事務所に問い合わせをすると、取得する方法や資料作成に関するサービスをしてくれる場所もあります(有料)。

まとめ

精神科の通院は、比較的長くかかる場合があります。そして、メンタルの不調がある時には、会社を休職する時期が出てくると思います。そのような状態の時、さらに経済的な圧迫があったり、先行きの見通しが立たない状況は、余計にメンタルの不調につながりやすいだろうと考えられます。その為、ここで紹介した公的なサービスを上手に利用して、安定した治療を続けられる体制を整えることが重要です。

このような支援制度は、自分で調べないと出てこない場合もあります。自分がこれらに適応するのかどうかは、主治医の先生や、市役所の方などにご相談してみるのが良いのではないかと思います。

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