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うつ病回復期の過ごし方【前期】

うつ病前期の過ごし方

うつ病の治療経過の中で、急性期を過ぎると、次が回復期となります。

急性期と比べて、いくらか調子の安定した時間も出てくるので、何かを始めたくなることもあるかもしれません。

体調も波があり、調子が上がったり下がったりすることが多くなるのもこの時期です。


この回復期が、治療の段階で最も長い期間になるだろうと思います。

その為、回復期の過ごし方については、前期、中期、後期に分けて、今回は「回復期前期」についての特徴や過ごし方のポイントについてご紹介しますね。


  うつ病治療の進み方や急性期(回復期前の段階)については、こちらの記事うつ病の急性期の過ごし方【1日のスケジュールで解る】を参考にしてみてください。


■  目次  ■

1.回復期とは

2.回復期前期の特徴
 2.1 行動面
 2.2 食事面
 2.3 睡眠
 2.4 思考・気持ち

3.前期の過ごし方のポイント
 3.1 体調の波があることを知り、一喜一憂しない
 3.2 やる時にやりすぎない
 3.3 「やらねば」ではなく、「やりたい」で動く

4.まとめ【はじめからうまくいかないです】


1.回復期前期とは

回復期とは

少しずつ症状が軽くなってきます。

日中にも少しずつ活動出来る時間帯も増えて来ます。

しかし、少し活動すると、次の日にはぐったりとしてしまうなど、頑張りすぎると疲れてしまいます。

調子が良くなったり悪くなったりと一進一退の状態が続くのがこの時期です。

元に戻ってしまったと悲観的に考えず、体調の波を少しずつ安定させていくことを目指します。

2.回復期前期の特徴

うつ病回復期の特徴

2.1 行動面

少しずつ起きていられる時間が出来て来ます。

動くとまだ疲れは出て来やすいため、自分が少し心地よく過ごせる時間を持てるようにします。

音楽を聴いたり、テレビを眺めていたり。

まだ十分に情報を取り入れられるほど回復は出来ていないので、頭に入らない(例えば、映画を見ていてもストーリーが追えないなど)ことを悲観的に考えず、まずは寝て過ごす以外の時間をとることが大切です。

2.2 食事面

食欲はまだ出てこないかもしれません。

3食きっちりというよりは、取れるものを取るというスタイルは変えなくても良いでしょう。

自分で調理することはまだ難しいので、レンジで温めたり、そのままで食べられるようなものなど、簡単なもので良いでしょう。

2.3 睡眠

睡眠時間は取れる時には取りましょう

夜寝て日中は起きて過ごすといった、生活リズムを整えるまでには至りません

日中でも疲れを感じる時には、横になって寝ている日があることも必要ですね。


もし、昼間に長時間寝てしまうことがあり、夜の睡眠が取りにくいなと感じられるぐらいになったら、昼間に少し起きている時間を作ることも少し始めてみるのもよいかもしれません。

2.4 思考・気持ち

まだぼーとして過ごすことが多く、あれこれ考えることは難しいと思います。

その為、何か計画的に物事を考えることには至りません

少し動けるようになったことで気持ちがほっとしたり、体調が下がって気持ちが萎えたりと気分の波はあるでしょう。


3.前期の過ごし方のポイント

うつ病前期のポイント

3.1 体調の波があることを知り、一喜一憂しない

うつ病の特徴として、体調が良い時と悪い時があります。

人によっては、悪い状態が数日続き、その後少し良くなったかと思ったら悪くなることも。

体調の波に合わせて気持ちの変化は起こりやすいと思いますが、そこに一喜一憂していると、気持ちだけでなく体調も振り回されてしまいがちになります。

昨日から少し気分が下がっているな・・、けれどまた少し良くなるだろう

ぐらいに考えるスタンスが良いと思います。

 3.2 やる時にやりすぎない

身体が動く日には、気持ちも良く、普段出来ないからとまとめて掃除をしたり、外出したりと動きたくなることが出て来ます。

しかし、あまりにその動きが急すぎると、その後の疲れや落ち込みが強くなります。

その為、自分が出来そうだからと普段の何倍も動くのではなく、1つだけ行動を足してみるといった姿勢が大切です。

 3.3 「やらねば」ではなく、「やりたい」で動く

行動の原動力が、「やらないといけない」などと義務感や焦りからだとすると、少し無理が出て来てしまいます。

自分の考えていることと自分の身体の調子に差が出ると、身体を壊しやすくなります。

やりたいなと思える状態は、身体もその行動を受け入れられる準備が少し出来ているということ。


無理のない範囲で進めていきましょう。


4.まとめ【はじめからうまくいかないです】

うつ病前期うまくいかない

回復期の過ごし方として、少しずつ活動量を増やすことが大事です。


けれど、実際には、色々と動けてくると、それが嬉しくて、普段できなかったことをすることもあるでしょう。

そして、疲れて、次の日に気分が落ちる・・・こういうことが何度も繰り返されてしまいます。

頭のどこかでは分かっているけれど、どうしても動きたくなる。

それはそう。

誰もが、このつらい状態を一刻も早く終わりにしたいと考えるでしょう。

そのため、はじめからうまくいく人はいません

何度かうまくいかないことがあるのは当然です。

そうやって、自分の今の体調に気づいていくのです。

体調を崩す前なら、自分がやろうと思ったら、出来ていることも多かったと思います。

けれど、本当はこうやって身体の声にも耳を傾ける必要があったんだろうと思います。

身体の声が自分にちゃんと届くようになると、自分のペースを理解し、少しずつ前に進んでいくことが出来ます。


その為にも、うまくいかないという体験も、治療上大切な時間だと考えます。

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