メンタルクリニック通院手引き

うつ病回復期の過ごし方【後期】

うつ病回復期後期

いよいようつ病回復期の後期になります。

この頃になると、かなり生活自体が安定してきます。

回復期中期の課題として挙げた、行動や食事、睡眠などについては「出来ない時間よりも、出来ている時間の方が多くなってくる」という状態です。

(イメージとして、出来ている時間としんどい時間が、7対3といった感じでしょうか)


ここでは、うつ病回復期の後期について説明をします。より分かりやすく説明するために、


うつ病によって休職中のAさんが復職をしていく事例(架空)


を元に、どんなふうに過ごしていくのかについて紹介します。

■  目次  ■

1.うつ病回復期後期の特徴【Aさんの生活】
 1.1 Aさんのこれまでの状況
 1.2 Aさんの1日
 1.3 食事面
 1.4 睡眠
 1.5 思考や気持ち

2.うつ病回復期後期の過ごし方のポイント
 2.1 休職したことへの振り返りを行う
 2.2 今だから出来るお試しをする

3.最後に【ぼちぼち行きましょう】

1.うつ病回復期後期の特徴【Aさんの生活】

カウンセリングデメリット

1.1 Aさんのこれまでの状況

Aさんは、40代の中間管理職の男性。
役職について1年。責任の重さと人間関係の難しさから、メンタルに不調をきたし、メンタルクリニックを受診。
主治医よりうつ病の診断を受けて、休職+自宅療養中。
最初は全く動くことも出来ず、家で寝たきりの状態が続いていました(急性期)。
しかし、少しずつ日中起きられる時間も出てきたので、音楽を聴いたり、ぼーっとテレビを見ることが出来るようになってきました(回復期前期)。
活動出来る時間が少しずつ増えてきたので、復職に向けた準備をしたいと主治医に相談をすると、リワークデイケアを紹介され、現在は週2日程度デイケアに通う。
他のメンバーと一緒に、パソコンをしたり、身体を動かすことを始め、少しずつ生活に張りが出てきた状態(回復期中期)。

リワークデイケアって何?という人は、失敗しない復職にはリワークデイケアへ行こうを参照してください。

1.2 Aさんの1日

朝は、家族と同じ時間に起きます。

子どもや奥さんさんが、学校や会社に行くのを見送り、自身もリワークデイケアに向かいます。

10時~16時まではデイケアにて過ごし、帰宅。

家族と共に夕ご飯を食べて、早めに就寝。

デイケアが無い日は、近くの図書館で本を読んだり、ジムに行って身体を動かしたりします。


徐々にデイケアの参加日数を増やし、最終的には週5日通うことが出来るようになります。

1.3 食事面

少しずつ食べられる量も増えてきて、休職前と同量または、少し少ないぐらいの量になります。

休職中に栄養に関して意識するようになり、以前よりもバランスの取れた食事を取るようになっています。

最近になって、久しぶりに友人と会って外食をするなど、食事を通して周りと会話をすることも楽しめるようになります。

1.4 睡眠

睡眠時間はある程度取れるようになります。

時折朝の時間が辛いなと感じることもありますが、1日中寝てばかりといった状態はほとんど見られなくなります。

お薬を継続的に飲んでいる状態ですが、お薬を内服していれば、安定した睡眠時間も取れます

以前は、会社で失敗をする夢を見ることが多かったですが、悪夢を見ることも減っているなと感じます。

1.5 思考・気持ち

日常生活を送る分には、気持ちの波は減り、落ち着いた状態で生活が出来るようになっています。

家族からも、最近笑顔が見られるようになったと言われることもあります。

以前には考えると苦しくなってしまっていた仕事についても、少し振り返ったりすることが出来るようになってきます。

2.うつ病回復期後期の過ごし方のポイント

うつ病回復期後期の過ごし方

2.1 休職したことへの振り返りを行う

自分がなぜ休職に至ったのか。

そして、今後休職を繰り返さないようにするには、どんな風に考え、そして行動した方が良いのかについて考えていく時間は必要です。

振り返りをすることによって、自分自身の課題が見つかるかもしれませんし、環境的な課題が見つかるかもしれません。

全ての課題を見つけることは難しいですし、それが全てかも確証はありません。


ただ、自分が気づけたことについて、自分なりに改善できることがあれば、復職までに必要な課題に取り組むことが出来ると思います。


また、職場や家庭の中に、負荷を感じているのだとしたら、周囲に相談することも出来るかもしれません。


このような振り返りは、とても苦しい作業になることもあります。

思い出して、気持ちが沈んでしまうこともあるかもしれませんし、思い出したくもないと拒否的な感情も生まれるかもしれません。

ただ、自分の課題をちゃんと言葉にすることが出来るようになると、自分の気持ちをコントロールしやすくなります

一人で行うことが難しい場合は、カウンセリングなど専門家と話をしながら共同作業で進めていくこともお勧めします。

カウンセリングについてはこちら【重要】メンタルクリニック通院にはカウンセリングをセットするを参照してください。


2.2 今だから出来るお試しをする【趣味の開拓】

この時期に、新しいことにチャレンジしてみるのも良いかなと思います。


大それたものでは無く、日常の中でやれるような趣味になりそうなこと。


ストレスの発散方法を持っているか持っていないは、大事です。

その方法の選択肢が多いことも大切です。

家の中で出来ること・時間が少しあれば出来ること・人と一緒に出来ること。
その時々で使えそうな楽しみを、休職中だからこそ試してみるのもあり。


「休職中に遊んでいるのはどうか・・・」と考える人もいるかもしれませんが、生活に遊びが無いと、苦しいし、長続きしません。


そして、遊び心を持てるような心の有り様は、メンタルの柔軟さに繋がるものです。

3.最後に【ぼちぼち行きましょう】

ぼちぼち

この時期まで来ると、具体的に社会復帰が見えてくる時期になります。
やっと以前のように働いている姿になれるという安心感と、また同じように体調を崩してしまうのではないかと不安になることもあると思います。


以前に戻ろうとする意識よりも、以前とは違う生活が自分には必要であることを意識する方が大切です。


休職という経験を、ネガティブな体験のまま終わらせてしまうのではなく、将来の自分の生活に生かせる時間だったと、ポジティブに捉えられることで、意味が全く違ってくるだろうと思います。


【ぼちぼち】を感じながら生活をしていきましょう。

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